あんなに「結婚」「孫」と連呼していた私の両親も、最近ではまったくそういう話をしなくなった。やはりその代わり、自分たちがいなくなってからのことばかり話すようになっている。どちらの親も70代になってもまだまだ元気で、残りの人生を仕事や趣味で謳歌しているが、いつなにがあってもおかしくない。私はまだその覚悟はないが、少しずつそういう話をされると、私も親を安心させるべく家庭というものを持たなくては……とより焦ってくる。
そもそも、私がこの年齢になっても結婚を諦めていない理由の1つは、両親が亡くなったあとの自分のため。帰るべき拠点がほしいということと、生きるための理由がほしいということ。
あぁ、30代後半で婚活を始めたときは“老後”なんてことは考えてもいなかったけれど、40代も半ばに差し掛かったら、“老後”とは言わないまでも、将来を見据えるようになってきた。あぁ、やっぱり私は、中年なんだな。
同世代の妙齢女子が「熟女スナック」でバイトをしようとしていたら、「28歳から35歳までが熟女なので……」と断られたという。
45歳はやっぱり世間的には老人なの⁉
まだまだ若い!と思っているのは、当の本人だけなのかもしれない。
そりゃ、45歳になったとたん、婚活サイトの動きも悪くなるわけだ……。
成功者たちの体験談は?
45歳をすぎてご結婚されたお姉さま方に、どうやって結婚にたどりついたか聞いてみた。
「結婚しなくてもいいやと思っていたのだけど、やっぱり親の心配を少しでも緩和しようとして、そういう思いの男性とたまたま出会ったので結婚したの」
「結婚をあきらめたところで、友人に男性を紹介していただいて。これを逃したらもうチャンスはない!と思ったから、即おつきあいして、結婚を早々に決めたの」
「これからの人生には、楽しさとがんばらない楽チンさがあればいいと思ったら、ずっと仲よくしていた男友だちでいいや!って思ったの。ロマンティックな恋愛もステキだけど、この年齢になると、勝手知ったる友人同士の気楽さのほうが勝っちゃったのよね」。
あぁ、そういうことか。
老後を楽しむ、って割り切れば、結婚の考え方も変わるのかも。
ってことなら、先日、告白された、20年来の知り合いの男性と、穏やかな人生を歩むっていうのも、悪くないのかもしれないな。

一緒に残りの人生を楽しく生きていける人、という基準だけでパートナーを選ぶのもいいのかもしれない。