コラム 【酒とイタタ!】飲み仲間の女子会ツアー!思わぬミラクルが起きた話 ~その2~

半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

今回は、一人飲み女子が集って旅行に出かけたエピソードをご紹介します。筆者を含め、当事者たちは全員「女子旅」のつもりではしゃいでおりましたが、中に1名「戸籍上は男子」、つまりゲイ男子が混じっていたことで、驚きの展開が起こってしまうのですが……。

~その1~で、一人飲み女子仲間にゲイ男子が混ざるきっかけとなった出来事を紹介して参りました。家族にも職場にもカミングアウトしていなかったゲイ男子・トキオちゃん(仮名:20代後半:大手企業勤務)の体調不良の原因は、ものすごく意外な事だったのです……!

短期間であることをがんばりすぎた結果、まさかの不調を引き起こしていた!

行きつけのバーで出会う一人飲み女子・ユナちゃん(仮名:30代:医療関係者)に、会社の健康診断でひっかかった件を相談していたトキオちゃん。再検査の精密検査結果にも全く異常値が現れず、微熱と倦怠感の原因はわかりませんでした。

「もっと大きな病院とか行かないとダメ?」

不安そうなトキオちゃんに、ユナちゃんは「もしかしてこれが原因かも?」と、ずっと気になっていたことを尋ねます。

「あなた、短期間で急に体を絞ってない?シルエットが変わった気がするんだけど……」

ユナちゃん見立ては的中しました。なんとトキオちゃん、会社の健康診断の直前にジムに通いだし、猛烈なトレーニングをして、なんと、1週間で20%近くも体脂肪率を落とした、と言うのです!

「いいい、一週間で20%!?そんな事できるの!?」

と、ユナちゃんが驚愕するほどの数値ですが、事実だそうで。

「一週間で20%以上も急激に体脂肪を落とせたなんて、代謝サイクルが猛烈に加速してボーっとなって当然。精密検査の数値に悪い値が出ないってことは基本が健康ってことだから安心だけど、体の変化に慣れるまでは、微熱と倦怠感が出ても仕方ないわ」

ちなみにトキオちゃんが、なぜそんな急激なトレーニングをしたかと言えば……

失恋です。

ものすごく好きだった人にフラれてしまい、悲しくて茫然自失。ゲイであることは秘密なので近くに話す人もおらず、二丁目等には元カレも出没する&微妙に苦手で行くことができず、一人で過ごす時間が寂しすぎてジムに通いだし、「カッコよくなって僕をフッたアイツを見返してやるわ!」と、半泣きで猛烈に頑張りすぎてしまった結果だそうで。

話の流れでユナちゃんはなんとなくトキオちゃんがゲイであることに気づき、打ち明けられず悩んでいた事にもピンと来てカマをかけ、カミングアウトさせました。そして、トキオちゃんは本当の自分について語れる場と友人を得たことで、みるみる元気を取り戻したのです。

一人飲み女子ズのGW旅。まったり過ごす中で、突然の危機が訪れた!

そんなわけで、トキオちゃんが一番、女子旅を楽しみにしていたかもしれません。メンバーを「お姉さま」と慕い、料理も上手で気が利く上、「僕、体力だけはあるから、力仕事は任せて!」と、進んで重いものを運んでくれたりするトキオちゃんは、一人飲み女子ズの可愛い弟兼妹のような存在でした。

2泊3日の旅行は、とても楽しい時間でした。異性としての男性の目がないので、みなのんびり。揃って市場に行き、新鮮な食材を調達したりはしましたが、「観光しなきゃ!」「せっかくだから全員で遊ばなきゃ!」的なノリはなく、別荘に面した海で遊ぶ人もいれば、ずっと寝そべって読書する人、ゲームする人……と、過ごし方もそれぞれ。昼から各々お酒を飲んで時に語り合い、本当に「まったりするだけ」の贅沢な休日を過ごさせてもらいました。

異変が起きたのは、最終日の夜の事です。コンビニで花火を見つけ、みんなで海辺で花火をしよう、と全員で岩場に出かけました。少し奥まった真っ暗な岩場を選び、花火が消えるとお互いの顔も見えないような状況で、ロケット花火を連発!歓声をあげつつ手持ち花火の火を移し合ったりと、みな童心に帰って最後の夜を楽しんでいました。

その時です。砂浜のほうから、複数の人影が近づいてきたのです……!

5~6人連なってやってくる人影は猫背の若い男性のシルエット。一人がランタンのような明かりを持っていて、派手過ぎるヤンキー風の服装が見てとれました。

「ヤバいかも……」

と、この別荘の周辺事情を知るユナちゃんが呟き、一堂に緊張が走りました。近寄ってきてどうする気なんだろう?ナンパ?まさか乱暴されるなんて事は……!?と、恐ろしい妄想をしている間にも、男たちはぐんぐんと暗い岩場まで迫ってきます。

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