コラム 【酒とイタタ!】ドロ沼熟年離婚…40年間名実ともに尽くした妻を捨てた、70代・低収入夫の仰天事変~その1~

娘たちは「もうあんなお父さん離婚しちゃいな!」が定番の冗談。熟年離婚といえば「妻から」が多い印象だけど……

娘たちは成人すると「お母さんが、お父さんみたいな男に尽くしてあげる必要ないよ!もう離婚して捨てちゃいな!」と、両親の夫婦喧嘩では必ずお母さまの肩を持ち、そうするとお父さまがシュンとはするものの、謝れず……。そして、お母さまのほうから「いいよ、お母さんは。こんなお父さんでも、長年連れ添った夫婦だから、看取るまではお母さんが面倒見ないと」笑い飛ばして、なんとなく収まる。……そんなおうちだったのだそうです。

「もし母親が働くことに疲れたら、借地権ごと実家を処分すれば、老夫婦二人の生活はなんとかなるだろう……と、思ってたんです。夫婦二人なら、ね」

こうしたいきさつを聞いている間、筆者は「熟年離婚の話、って事は、お母さまがさすがにイヤになっちゃった、って事か……」と思っていました。

そもそも熟年離婚でよく聞くのは「それまで静かだった妻が、夫の定年を期に財産分与を求めたりして、『人生の後半くらい、自由に生きたい』と反乱を起こす」パターンです。夫のほうは、最初は「なに言いだしてるんだ」と深刻度に気づかず、妻の本気が伝わって青くなった頃には時すでに遅し、自分の妻への態度がどれだけ問題アリだったのか?をまざまざと知ることになる……まあ、女性なら「ちょっとわかるわ~。まあ、しょうがないんじゃない?」と多少共感できる、のようなもの。

ところが、ハヤト君のご実家は……。

「万が一、母親がさすがにイヤになって離婚……ってことは想像しても、母親におんぶにだっこの父親が離婚を切り出すなんてこと、家族の誰も思ってなかった。それが……」

え?まさか?

「父親のほうが離婚を切り出して、家を出て行っちゃったんですよ。それで、俺は長男なので、二人の間に入って、財産問題その他もろもろ、バタバタしているところです」

筆者は聞かずにはおれませんでした。

「なんで?そんな、美人で健気で、感謝してもしきれないような素晴らしい妻を置いて、70代の老人が家を出て行く理由って、いったい何なの?」

いつまでも小綺麗にしている奥さんと、すっかりくたびれた旦那さん。この組み合わせって意外と多くないですか?

衝撃の離婚理由って?~その2~に続きます。

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プロフィール

きたざわ御神酒

きたざわ おみき……テレビ、ラジオ、WEB、雑誌で執筆中の雑食系フリーライター。30歳で「バー・一人飲みデビュー」をし、以後、居住地の下北沢中心にあちこちのバーに出没。趣味は「知らない人と話すこと」。趣味が高じて、一瞬、バーの店長をやったことも。
時には夜から昼まで飲み続けたウン年間のバー生活?で学んだ「女子の一人飲みルール」的なお話から、「バーで出会ったトンデモキャラ」のネタ話など、働く女子のタメになったりならなかったり、まったくどうでもよく移動中に読み流したいお話まで、酒にまつわるいろんなエピソードを書いていきます。