さて、結婚しても素敵なデートや記念日プレゼントを欠かさない、イケメン&オシャレ夫が、実は借金を400万円も膨らませていた!という事実が発覚した女性の、立て直し策をお届けしています。
その1では、当事者である妻・マグちゃん(30代後半、フリーのPR&営業&人材育成業)と夫の関係性や、夫の借金が膨らんだ経緯、また、ご夫婦の経済的・性質的スペックをお伝えしました。~その1~はコチラ。
後編では、マグちゃんがいかなる対策を講じて夫を立て直したか、という実例をご紹介します。
「借金グセ」は意外と他人事ではありません。交際中のお相手や身内から、そこそこ金額がふくらんだところで突然わかる……というのが、借金発覚のメカニズム。つまり、ある日突然「大事な人に、そんなにも借金があったなんて!」とつきつけられる恐怖は、普段の生活ではあまりわからず、ひっそりとあちこちに眠っているのです。
皆さまも、もしもの時の参考にご一読ください。
「投資の失敗」や「保証人」など、大きな理由なくたまった借金の一番の問題は「借金グセ」。この厄介なクセを直すために必要な事とは?
「借金グセのある人って、まず『借金』に対する問題意識が欠けてるんだよね。カードの信用額って、若くてお金の足りないヤツが『あとちょっとでメンツ保てる』って時に、重みを感じつつ引きだしちゃったり、『どうしても欲しい』っていう何かが借金に代えられないくらい意味のあるモノって時に、返す金の事も考えながら使うものじゃん!」
このマグちゃんの意識、言葉は乱暴ですが、大変正しく、うなづけます。
「ダンナに必要なのは、まず、日々の借金に対する問題意識だからさ、ウチ、めちゃくちゃキレて、まずボッコボコにしてやったわ」
具体的に『ボッコボコ』の内容を整理して伝えますと「あなたの借金の内容は、多くの借金の中でも最も『長期的なヤバ味』を伴うものなので、そんなことをする人間とは離婚したい」と告げた、という事。夫はマグちゃんにベタ惚れなので、泣いて謝り、離婚しないでほしい、とすがります。そこで……
「次に必要なのは、くだらない理由の借金をまずキレイに返すって事と、二度と同じような借金させちゃダメ、って事で……、『借金返す方法が、ダンナにできないほど大変すぎずに、でも、もう二度とイヤだ!ってくらいには地獄』ってのが必要だな~、と」
ヤンキー節ですが、本質を突きまくっています。
コツコツお金を返す大変な経験に、副産物までついてきた!
「つーわけでダンナに、会社の仕事以外の時間、週4で建設現場で肉体労働のバイトさせた。会社に差し支えない超ギリギリくらいで、でもきっついじゃん?」
マグちゃんの本気に恐れをなした夫くん、言う通りに1年半、肉体労働の副業をがんばりつづけたそう。
「もともと結婚する時に、生活費は折半で、自分のお金は自己管理するって約束だったから、ウチはお金出さなかった。その代わり、ダンナががんばってる間はウチも遊びに出るのとか控えて、弁当とか持たせて応援はしてやったよ。深夜労働とか土日手当とかついて、趣味のサーフィンとかウチへの貢ぎ物とかやめさせて、ダンナ名義のクルマを売るのは効率悪いからやらないで、代わりにウチがダンナのクルマ使う分は計算してお金払って。1年半で400万返し終わったっす~~~!!つい2か月前だよ!やった~~!!」
……お見事!
更に、副産物までついたのだとか。
「肉体労働のバイトのおかげでダンナ、めっちゃ体絞れてさ。にわかサーフィンで遊ぶより、ずっとナイスバディーになったよ。ウチの言う通りに長い間頑張ったことも評価してるし、いま、けっこう優しくしてやってるよ~、ダンナに。ナイスバディーでこっちも気分いいから、ウハウハよ!」
……ごちそうさまです。
でも、夫の借金グセが発覚した時、経済力も女性としての魅力もあるのに夫を見捨てず、
かつ、ためにならないような手の差し伸べ方もせず、
彼本人に努力させて長期的な努力をうながし、見守りつつ評価、
結果すべていい方向に収めたマグちゃんの手腕と愛は、本当に立派だと思います。
結局マグちゃんは、夫の借金グセに過不足なく「がっぷり四つ」で付き合ったわけです。
一番のキモは、実は、夫自身が「最後までめげないでやり遂げた」部分だと思います。これのできない人が多いから。