コラム 美人妻が夜な夜な一人でバーに通う理由から見えた、仲良し夫婦の間違いがちな価値観~その2~

でもなんか、イビツな気がしちゃうけど。

アンちゃん、ホントは「この店が好き」なんじゃなくて、

「この店が好き、通い続けたいと言えば、妻に自分の時間を持たせたくて店選びもしてくれた大好きなシュウくんが喜ぶ」と思ってるんじゃないかしら?

筆者がアンちゃんを「どうしたいのかよくわからない人」と違和感があったのは、もともと「一人飲みするタイプ」じゃない人が頑張って場に馴染もうとしてるというゆがみゆえ、と考えると実にしっくりくるのです。

しっかり週2ペースで、1回来たら2時間ほど、ってサイクルも、決まった時間にお稽古事をさせられる子どもを連想してしまう。

「よかれ」と思って勧めてくれる人の「好意」は、大事な相手ほど否定しにくいもの……。夫くん、いつか気づいてあげて!

シュウくんはマスターに、こんなキレイなことを言って去っていきました。

「余計なお願いしてすみません。僕もこのお店はすごくタイプなんですが、ここは『妻のいきつけ』として尊重したいから、なるべく僕一人では来ないようにしようと思います。妻をよろしくお願いします」

う~ん。さらに違和感。

しかし、夫婦の中で納得した上で回っていることに、部外者がどうこう口を出すのは無粋です。

きっかけがどうでも、通っていたら意外と楽しめるようになる、という人もいれば、いつか「やっぱりこれ、私にとっては楽しくない」という「結果」にたどり着く人もいるでしょう。そうなっちゃったらその時、勇気を出して、大人として話し合えばいいこと。

その後、アンちゃんはまた一人で週2、そのお店に通ってくるようになりました。きっちり週2、1回2時間程度。同じ時間帯にシュウくんも「自分のいきつけ」で楽しんでるのかもしれません。

先日、マスターが貴重な食材を手に入れた、という事で、珍しくアンちゃんとシュウくんがご夫婦でその店で食事をしている姿を見かけました。シュウくんと一緒にいる時のアンちゃんを初めて見ましたが、なんていうか、笑顔のキラキラ感が違った。もう、いつもの2倍増しに可愛かった~!

……世の中に、かくも健気な女性って、実在するんですね。筆者の友達にはいないタイプで、新鮮に感動しました。キュンとしちゃってすね毛が生えてきそうです。

夫に好意を寄せているだけだったのに、美人は高嶺の花的な感じで意外と不器用な人が多いのかも。

<御神酒の手引>
好意って、時に毒(しみじみ)

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プロフィール

きたざわ御神酒

きたざわ おみき……テレビ、ラジオ、WEB、雑誌で執筆中の雑食系フリーライター。30歳で「バー・一人飲みデビュー」をし、以後、居住地の下北沢中心にあちこちのバーに出没。趣味は「知らない人と話すこと」。趣味が高じて、一瞬、バーの店長をやったことも。
時には夜から昼まで飲み続けたウン年間のバー生活?で学んだ「女子の一人飲みルール」的なお話から、「バーで出会ったトンデモキャラ」のネタ話など、働く女子のタメになったりならなかったり、まったくどうでもよく移動中に読み流したいお話まで、酒にまつわるいろんなエピソードを書いていきます。