コラム 『コロナ離婚』の逆を行く!「こんな時だから家族に」と入籍を決意した50代長期同棲カップルの内情~その1~

半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

コロナ厳戒下、長期の「家籠り」をする人々が増えています。そんな中でにわかに湧いてきたのが『コロナ離婚』というワード。ふだんは仕事で外出している夫と妻が長時間、家で顔をつきあわせている事で、ちょっとしたことがイライラにつながり「離婚」というワードが現実味を帯びる……という現象です。

具体的に離婚を検討するほど深刻な状況に陥っていない夫婦(または同棲カップル)もいれば、今の状態が本気で離婚(または別れ)に結びつく、という人たちも出そうです。コロナ問題に起因する夫婦間トラブルで命を落とした妻の事件まで報道されました。

そんな中、筆者の飲み仲間でとても尊敬してる50代女性から、10年近く同棲していたお相手と「入籍する」という報告が来ました。ネガティブなニュースばかりの中の吉報に、友人一同「おめでとう!」はもちろん「(いいお知らせを)ありがとう!」と感謝してしまう人まで出ています。

めでたいのはもちろんですが、冷静に考えると「10年近く同棲していた50代のカップルの入籍」って、「通常時ならなかなかきっかけのつかめない、すっごい事じゃない!」と、改めての凄みをひしひしと感じます。

いま、この状況でなぜ「入籍」なのか?

実例を踏まえつつ、ネガティブな状況下で浮き上がる夫婦やカップル間の人間関係、またそれを「前向きに整理する」方法を考えたいと思います。

最初は「ラブラブ」というより「合理性」で「大人の同棲」を開始した2人

入籍報告をしてきた女性・サトミさん(仮名:マスコミ系管理職・50代)が、お相手のマサトさん(仮名:大手企業営業職・50代)と付き合い始めた時には、お互い40代でした。

サトミさんは30代で10年以上交際していた彼氏と別れてからは、ずっとフリー。モテる美女なのに、基本的に男性不信の傾向があります。

持って生まれたルックスが大変良いサトミさんはナチュラル系で地味な装いをしていても、センスの良さもあって「癒し美女」に見えます。そのせいで若い頃から、男性に一方的な好意を寄せられる経験が多く、時にはセクハラ、パワハラまがいの恋慕を向けられた経験が何度もあったのだとか。それが理由で、社会的地位が高かったり、経済力たくましい……つまり婚活市場で人気を集めそうなアグレッシブな男性に、特に苦手意識を持ってしまったそう。

そこで交際する彼氏には、少年のような夢追い系男子を選びましたが、長く付き合ううちに彼がサトミさんに甘え切ってしまう状態に陥り、向上心を感じられなくなったことが理由で破局。その時点でサトミさんは30代後半。もともとの男性不信にも拍車がかかり、「もう恋愛はしなくていい」というモードになってしまったそう。

そして40代で、久しぶりに交際を始めたのが、今回入籍したマサトさんなのです。

マサトさんは当時すでにバツイチ。離婚してから飼い始めた愛犬の散歩中に、同じく愛犬の散歩をしていたサトミさんと言葉を交わすようになり、一緒にお花見などするうちに仲良くなった、というのがなれそめです。

働き者の愛犬家同士、出張時にお互いの愛犬を預かり合ったりするようになり、次第に「なんだか居心地のいい相手」と感じるように。会う回数が自然と増え、「どちらかの家で一緒に過ごす時間が増えたから、じゃあ、一緒に住む?」となったのだとか。

この時、「結婚」は特に考えていなかったそう。マサトさんはバツイチ、サトミさんは基本、恋愛に消極的。「ラブラブ♥」というより、「今の自分たちにとって合理的な選択」として同棲を始めたのです。うまくいかなければいつでも同居を解消できるだけの経済的余裕も、お互いが持っていました。

1 2