コラム 木村花さんを追い込んだ「誹謗中傷」の怖さ、「あなたのため」という意見から逃れる方法~その1~

半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

プロレスラーの木村花さんの死去がニュースになっていますね。リアリティー番組にも出演していた彼女に寄せられたネット上の誹謗中傷が、若すぎる死に結びついてしまったのでは?と、あちこちで取りざたされています。筆者はこのニュースで初めて木村さんの存在を知りましたが、女子プロレス界の若手代表……的な立場でメディアミックスに露出した勇気、その裏にあったであろう、アスリートとして、人間としての努力を想像すると、若すぎる死が心から悼まれます。改めてお悔やみ申し上げます。

このニュースに関連して「ネット上の匿名の誹謗中傷」の理不尽さがクローズアップされていますが、これに類する「根拠のよくわからない嫌がらせ」は、対面の人間関係でも起きていると思います。こちらが能動的に相手を傷つけた記憶もないのに、なぜかそれとなく辛く当たられる、ちょっとした意地悪をされる、という経験、皆さまにもあるのでは?

根拠がわからない嫌がらせは「気にすることはない」とがんばっても、時に人を追い詰めます。

今回は、そうした辛さから逃れる方法を考えたいと思います。

バーテンダーのアルバイトで気づいた「八つ当たり」のメカニズム

筆者は一人飲み好きが高じて、一時期バーテンダーのアルバイトをしていた事があります。「水商売」という言葉がありますが、なぜ「水」と呼ぶかというと諸説あり、「水のように収入が安定しない」とする説、「江戸時代の『水茶屋』に由来する」という説、「水のように元手がかからない」とする説などがあります。

筆者がバーテンダー=水商売に従事するにあたって、自分なりの職業倫理的に留意していたのは「水のように元手がかからない」という説でした。もちろん、場所代や人件費、お酒の原価など、実質の「元手」はかかりますが、バーでのドリンクメニューは、定食屋の定食よりは原価率がかなり低いです。お酒を買って家で飲まずに、あえて原価率の低いバーに飲みに来るお客さまが求めているのは「雰囲気」や「家にない体験」だと意識し、筆者なりの方法で「おもてなしする」ことが、バーテンダーが提供できる付加価値、と思って働いていました。

実際、社会生活上関わりの深い相手だからこそ話したくないような、わりと重めの話を「聞いてほしい」お客さまも多かったし、

そういう関わり方をする職業である、という前提のもと、こちらの助言を必要としないような話を延々聞かされたり、その対価として過剰に親切にされたり、時には突然八つ当たり的にいじられる事もありました。

それも仕事だったので問題ありません。と言いつつ、人間が人間の感情に触れると、それなりにあてられる事もあり、自分は「仕事だから」と割り切れない部分も出てしまう性格だなと意識してから、バーテンダーのアルバイトは1年ほどで辞めました。副業アルバイト先のお店にやってくる不特定多数のお客さまの人生やその後を真剣に想像したり、心配したり、呪う気持ちを持ったりしてしまっては、本業にも人生にも差し支えるからです。

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