コラム 知らない間に「がん」が進行していた女性のリアルレポ、コロナ禍で病院を避ける人々に伝えたい「検診」の大切さ~その2~

コロナ禍の影響で、行政が推進する「健診」や「検診」を避ける人が統計上増えている……という報道が出ています。

各自治体や保健所、病院などが「しかし健診や健診を受けてください。これらは不要不急の用事ではありません」とホームページ等でアナウンスしていますが、現実問題として、コロナ禍の影響が横ばい状態に見える現在、感染リスクや、医療従事者の負担など、いろいろと考えて「健診」「検診」から遠ざかる人の心理には共感できます。

しかし、それでも受けたほうが良い「検診」はどんなものでしょうか?

2年前に「膀胱がん」が発覚したというユリさん(40代フリーランス・1児の母)の経験談をお伝えしております。 その1では、実は理解していない方の多い「健診」と「検診」の違いや、ユリさんが「ちょっとした不調」で通院した際、初期のがんが見過ごされ、1年後に一時は死を意識するまでに育ってしまった、というてんまつをご紹介しました。~その1~はこちら

後編では、なぜ初期段階で通院したのに、医師もユリさん本人も「がん」と気づけなかった「女性全般に起こりそうな、重大な誤判断」の内容からお話しします。

生理痛とプレ更年期を小さな不調と結び付けてしまった

はい、段落タイトルの通りです。ユリさん(当時40代前半)は、軽い血尿が気になって、まずかかりつけの内科を受診しました。ふだん特に健康に問題のなかったユリさん(いつもの受診の理由は風邪での発熱がつらい時や、数年に一回度程度のインフルンザ)、軽い血尿について医師に相談し、一応採尿してもらいました。

医師の診断は「うちの病院での軽い尿検査では特に問題ないみたいですが、尿を精密検査に出します?ユリさんの年代だと、更年期に入っているから、オリモノとか、体調のゆらぎが出やすいので、まだお若いし、そんなに心配しなくてもいいんじゃないかと思うけど。血尿っていうと膀胱がんの症状にもあるけれど、40代女性には統計的に大変少ない例ですし」というもの。ユリさんが忙しい仕事人であることも知っていたかかりつけ医ゆえ、「疑わしい確率が低い<通院によるユリさんの仕事時間のロス」を考えての回答だったようです。

そこでユリさん「精密検査はしなくても良さそうですね」と安心してしまいました。そしてその後、血尿が出る事もなく、日常生活を送れていました。

その半年後、また、目に見えてわかる血尿が。前回、内科は受診したので、今度は婦人科に行ってみました。血尿を「更年期」と結びつけていたユリさん、婦人科でエコー検査などもしますが、婦人科系の異常はみつかりませんでした。

この時、実は尿検査をしていません。「更年期=婦人科」という誤解が心を占めていたので、受診直前に排尿してしまったのです。エコー検査で医師から「婦人科には悪いところはありませんね。いま、膀胱が空っぽでぺたんこなので、エコーに膀胱内が映りませんから、気になるようでしたら次回は、排尿せずにもう一度検査を受けてください」と言われました。

ここでもユリさん「婦人科系に異常がない」と安心し、病院を再訪しませんでした。

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