コラム 親族の老後ケアのリアルレポート……独身・子なしの伯母が認知症になったら~その2~

今回は、年上の友人・ユイコさん(仮名:50代後半・既婚・フリーのクリエイター業で主婦)の、「伯母&叔母の老後ケア」の苦労話をご紹介しております。ご両親と、家族同然のA叔母様の死後、独居老人のB伯母様、D叔母様との関係性がどのように変化してきたか、という経緯をその1で紹介しました。 ~その1~はこちら

少子高齢化が進行していく上、「結婚しない人生」や「子どもを持たない人生」も自然な選択肢の一つ、となっています。人生設計上で、若いうちは当然未知の「老い」というファクターについて、しっかりと認識し、対策を講じておく必要性を、強く感じる実例です。

単身の高齢者が増えていく社会で、きっと、新たな需要や、社会的インフラが整備されていくのだろう、と思いますが、そうした社会を作っていくためにはまず、「単身の高齢者に起きがちな問題」を早期に把握することも重要でしょう。

姪への感謝とプライドの狭間で揺れる最中、伯母には認知症の症状が

両親と家族同然に同居していたA伯母様の死後、B伯母様の「老い」に直面し、定期的なケアを始めたユイコさん。

B伯母様は姪に感謝しつつも、もともと女傑タイプでバイタリティに溢れていたはずの自身の老いがプライドを傷つけるのか、イヤな態度をとることも多くなってきました。

「B伯母は、うちから車で小一時間程度の距離に住んでいるから、月に1、2度うちに泊まってもらう時は車で迎えに行ったり、お金は持っている人だからタクシーで来てもらったりするんだけど。

せっかくB伯母が来るなら話し相手も多いほうがいいし、私も助かるから、うちから徒歩5分ほどの距離に住んでいるD叔母に寄ってもらうようにしていたの。D叔母はまだまだ元気だけれど独居老人だし、D叔母にとっても親族と団らんする機会があったほうが張り合いになるし、一石二鳥かなって。

でも、B伯母が、D叔母に焼きもちを焼くようになって。自分だけ遠くに住んでいることが寂しいのと、子どもの頃の記憶や、D叔母と全く関連性のない記憶まで痴ほうで混乱してしまって、D叔母を攻撃する癖が出てきたの。

B伯母は早くに実家を出て独立した人なんだけれど、『Dは末っ子だからっていつまでも両親のもとでぬくぬく可愛がられてた』って嫉妬心とか、
そんな事実はないのに、B伯母の人生でイヤな経験をしたことが、認知症の初期症状で『D叔母がやった』ということにすり替えられてるみたいで。『Dは私の彼氏を寝取った!』って激しく罵ったり。

私やD叔母と一緒に食事しているときはそれほどでもないんだけれど、B伯母が家に帰って一人でいる時に、認知症と寂しさが混乱して、私やD叔母に電話しては文句を言うのよ。

落ち着くと、B伯母本人も『自分は痴ほうで優しくしてくれる親族に意地悪をしてしまった』と反省するみたいで、『私もボケてきた自覚があるから、ケアハウスに入居したいので、探してほしい』って言ってきて。

幸い、資金は潤沢に貯めてる人だから、B伯母の満足するようなケアハウスを探して、認知症が進行した時に備えて、財産管理の公正証書を作成し始めたんだけど。

その合間合間にも『アンタはDとグルになって私のお金を巻き上げようとしてる!』って怒り狂ったり、騒ぎを起こすの」

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