「ターゲットにされやすい人」から学ぶ、セクハラ撃退法 その1
筆者の飲み仲間のマリちゃん(仮名:30代)は、芸能系の小さな事務所の社長さんです。数名のタレントさんのマネジメントを行いつつ、現場ではスタッフの手伝いも進んでするような、とても感じのよいナチュラル系美女。ルックス的には本人がタレントになってもイケるんじゃ?という美しさなのですが、「私は性格がバリバリの裏方だから」と、控えめかつ男前かつ気配りの天才、というような人です。
なので、大変モテます。
食事や飲みに誘われる、ロケに同行したら宿泊先で誘われる……なんてこともしばしば。
「ロケ先のホテルで、仕事終わりに大勢でホテルのエレベーターに乗ってた時、最上階の部屋を使ってたメインのタレントさん(大手他社所属)から、スタッフ陣の宿泊フロアで急に『マリちゃんだけ残して、他のみんなはお疲れ様でいいよ』って言われた事があった。要は『マリちゃんは自分の部屋においで』って事よ。一緒に働いてた仲間が誰かフォローしてくれるかな?って一瞬期待したけど、相手が大物だし、誰も助け船を出してくれなかった。その点にもショックを受けながら、いったん、そのまま私だけ残って、上の階まで一緒にエレベーターに乗ったの。
そしたら相手がエレベーターの中で壁ドンしてきて『僕の目をじっと見て』って言うから、『こちらにその気はありませんよ』って意地を込めて、キ!っと、わかりやすく睨み返したの。『これ以上寄ったらおおごとにするよ!』って顔で。
タレントさんみたいな、基本的にモテてチヤホヤされてる人がそういう声のかけ方してくる時って、むこうが「この相手にはイケる」ってカン違いしてる時だから。『いやいや、イケないですよ。仕事上、愛想よくしてるのと、ソレとは全く別ですよ』っていう事とか、『事によっては反撃しそうな相手ですよ』って態度を示すことが大事。
その時は、私が睨んだら相手が『……』って感じで壁ドンをやめたから、めっちゃスタッフ仕様に背筋張って『本日もすばらしいロケをありがとうございました!お疲れ様です!明日も何卒よろしくお願いいたします!』ってご挨拶して、その人が宿泊してる階でしっかり送りだして、
その後、スタッフが泊ってるフロアに戻って、私をエレベーターに置き去りにしたメンバーに『あー、緊張した!ヤケ酒付き合ってほしいですよ!』って声かけて『私はあのままついてってないですから』って事実を示したよ」

マリちゃんの件にも、パワハラ&セクハラを撃退する大事なポイントがあるのですが、具体的には後ほどまとめることにして、
後編でまず、もう一件の実例をご紹介します。~その2~に続きます。