コラム 「相続もないし、自分が住み続けられればいい」おひとり様のマンション購入で実際に起こったこと~その1~

半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)(目下、自粛中)です。

まだまだ人に会えない生活なので、時に友人とのSNS語りがすご~くのびたりする日々なのですが、
目下、最もヒートアップしているのが「直近の引っ越しでマンションを買いたい」と言い出したおひとり様のゲンちゃん(仮名:40代独身・会社員・ゲイセクシュアルの男性)とのトークです。

ゲンちゃんは「僕、生涯独身で生きるし、家賃を払い続けるより、65歳で返済完了するローンを組んでマンションを買ってしまったほうが、ちょっと安心かな、って」

…そう言いながら「この物件とか、どう思う?」と売マンションのリンクが複数、送られてきたのです。

雑談ベースとはいえ、友人の一生に関わる買い物の相談なので、こちらもいろいろ検索したりしつつ真剣に答えて、「資産価値が」「人生の計画が」的な話を、日々、している真っ最中で。

こうした問題って、プロに相談すれば解決!ってものでもないですよね?不動産業者ならば「なるべく売るほう」に寄るでしょうし、マネーコンサルタントも「一人ひとりの背景や性格の特徴までふまえた事情」にまで寄り添うことは、現実的にはなかなか困難でしょう。

友人が求めているのは「自分をわかってくれる人のアドバイス」なんだよね。…ホント、難しい。

「ひとりひとりの背景」という部分がすごく影響する問題ながら、「おひとり様の不動産購入」というテーマはSuits woman読者の皆様にも関わってくる問題ですし、たとえば「フリーターでもローンで不動産、買えるの?」という疑問とか、その道のプロによる不特定多数向けの記事ではクリアに解消されなかったりしますよね?

ということで、いくつかの実例を交えつつ、今回は「プロの一般論ではない、おひとり様の住まい問題」を考えて参ります。

これまでの連載:https://suits-woman.jp/column/saketoitata/

フリーター、おひとり様の30代後半女性がマンションを購入した実例

まず「複数の不動産業者で門前払いをされたフリーター女性が、裏技を使ってマンション購入ローンにこぎつけた例」をご紹介します。

ネットの不動産広告には「フリーランスの方もご相談ください」とかたくさん載ってますが…。

ユキノさん(仮名:30代後半・フリーターで、スーパーマーケットに5年継続勤務中)は、自分が一生住むことを見越した中古マンションを購入しようと、頭金を300万円ほど貯めた上で、2000万円程度の物件をターゲットに動いてみたのですが、複数の不動産業者でローン審判NGをつきつけられてしまったそう。

この話を聞き、気の毒に思って真剣に相談にのったのが、筆者の飲み仲間のハルさん(仮名:50代)です。

ハルさんはフリーランスのクリエイティブ業で既婚者。旦那様は大手企業の会社員です。旦那様と共同名義で住宅ローンを組んだ、東京23区内の一軒家に居住中で、ローン返済は滞った事が無く、ご実家の不動産売買手続きを手伝った経験もあり…つまりは銀行から信用の厚い、資産を有した人物です。

ハルさんは本業のかたわら「ふだん空いた時間をボンヤリ過ごすより、料理のスキルアップや取材も兼ねて、スーパーマーケットでアルバイト」をしており、その職場でユキノさんの話を聞いたのです。

ユキノさんは、オシャレしたり婚活にはげんだり…という素振りもなく、スーパーでも真面目に勤勉な仕事ぶりの人だったので、「こんなふうに静かに頑張っている彼女が、ちゃんと貯金もした上で、自分の人生を安定させるための買い物をしたい、という希望すらかなえてもらえないなんて、納得できない」と思ったのだそう。

そこで、ハルさんのメインバンクにユキノさんの状況を相談してみたところ…ユキノさんが希望の中古マンションを購入するためのローンを組んでもらえたのです。

ハルさんが正式な保証人になる、等の特別な手続きも不要でした。

1 2