コラム 下手したら信頼関係まで崩壊の危機に…大人の相談で使ってはいけない言葉~その2~

今回は「信頼できる人へ悩み相談をして、アドバイスを受け入れて実践した結果、マイナス展開を呼んでしまった」という事例をご紹介しつつ、
大人の悩み相談で「相談してはいけない相手」を嗅ぎ分ける方法を考察しております。

その1では、まさに悩み事が相談を経て逆にこじれてしまった…という事例について、ビジネス、プライベートの具体的2パターンをご紹介しました。
その1はこちら

さて、そうしたマイナス展開のきっかけになった相談相手の「共通の口癖」に、まずフォーカスしましょう。

「絶対に」という極端な言葉が口癖の、正義感の強い人々

30代以降の大人が吟味した相談相手であり、親身になってくれて、人格も頼りがいがある…それなのにその人のアドバイスが、事態をマイナス展開させてしまう事も多いという人々の共通の口癖は…「絶対に」です。

「絶対に」…大変強い、言いきりの表現です。

悩んでいる時、「絶対にあなたの感覚は正しい」「絶対にこうしたほうがいい」など言い切ってくれる人は、悩み事で不安定になっている側からすると、とても頼もしく感じるでしょう。

筆者の経験上、「絶対に」という言葉がスムーズに出るどころか、口癖になっている…という人物は、自他ともに認める「常識的な正義漢タイプ」が多いです。常識を重んじ、むやみに他者を貶めるような行動は許せない、というヒロイズム的な感覚とプライドの高さを持っています。

それゆえに、その1の事例にあったような「気分屋の上司の理不尽なオーダーを受け入れてしまう、心弱さと頑張りを同時に持っている人」や、「カップルのもめ事でも、常識的・優等生的感覚を持っている側」から相談を受けると、その正義漢が暴走します。

「この、心弱い、でも正しく善良な人を応援してあげなければ!」とばかりに肩入れします。そして「絶対にあなたが正しい」「絶対にこうしたほうがいい」など、相談者の心弱さを打ち砕くような、熱烈なアドバイスをするのです。

心弱く善良な人+熱血で善良な人=実は危うい組み合わせ

心弱いタイプがこの手の人に相談すると、一時的にすごく心が安定した気分になり、安心します。そして、自身を肯定されて気が大きくなっているうちに、自身のウィークポイントでもある「心弱さ」がまた顔を出さないうちに、「絶対に正しい作戦(優等生的尺度で)」をやり切ってしまおう!…と、行動を起こしてしまうのです。

しかし「教科書に載っているような常識的で正しい主張」が、必ず功を奏すわけではないのが、人間関係の難しさです。

自己肯定感が強く折れないタイプの人間ならば、自分のやり方が功を奏さなかった場合でも「相手がおかしい」と怒り続けることで自分を保てますが、
その手の人の受け売りで、一時的高揚感にまかせて行動してしまった心弱いタイプは、失敗した時点でようやく我に返るのです。その時点で「私には合わない作戦だった」「こと人間関係においては『絶対に一方だけが正しい』と考えるのは暴論だったかも」などと感じても、一度発信したことは取り消せません。

この時点で「どうしよう?思わぬ方向に転がってしまった…」と悩んでも、その作戦をプッシュした人は恐縮もせず「あなたは正しいのに、それを受け入れない相手側がおかしい」と一貫して主張し続けたり、「大人同士の相談なのだから、その作戦を選択したのは私ではなくあなた」などと正論でお説教されます。

その後の具体的な解決策は自分であみだすしかない上に、最初に相談しはじめた時よりも、より面倒な事態に陥ってしまうのです。

…こういう例、30代くらいで、意外と頻発します。

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