コラム 「嫌だったら付き合わなければいい」が通用しない、地方の狭いコミュニティあるある~その1~

半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。

年末年始、長期休暇中に旧交を温める機会も多かったですよね。筆者にも、毎年、盆暮れの飲み会を恒例にしている、学生時代から続く友人がおります。今回は、そんな友人の一人・ケイちゃん(仮名:40代・既婚・研究職・地方の高等教育現場勤務)から聞いた、お酒の席のよもやま話です。

ケイちゃんは5年前に旦那さま(研究者)の地方勤務に合わせる形で、山陰の地方都市に移住しました。ケイちゃんにもキャリア実績があったことから希望の再就職先も見つかり、住環境そのものは素晴らしく気に入っているものの、地方の狭小なコミュニティに疲れる事が多いと言います。

昨今、地方移住が注目されている反面、狭く密度の濃そうな人間関係を不安視する声は少なくありません。

…ということで、地方移住の先駆者でもある、ケイちゃんの体験談をご紹介いたします。

これまでの連載:https://suits-woman.jp/column/saketoitata/

地元の「よそ者」意識よりも「選択肢の幅が無い絶対数の少なさ」が厳しい

ケイちゃん曰く、「地元の人からの『よそ者』感情は、多少感じなくはないけれど、そこまで深刻ではないの。それよりも私にとって厳しいのは『交流範囲が狭い』というところ」だそう。

「人口が多くないし、仕事場の人間関係とかも自然と限定されちゃうのよね。そこで、ソリが合わない人がいても、付き合わざるを得ない…というのが、一番面倒くさい。私、仕事先に特に苦手な先生(勤務先の教育機関の同僚)がいて。都会だったら無理に付き合う必要もないけれど、地方だと、他の地方や海外から同業者が見学に来た…という時には、同じコミュニティで対応せざるを得ないのよね。別の選択肢が無いから」

…なるほど。地方で、職種が専門的である場合はそうなるのでしょう。

「特に、私が『合わないな』と思っている先生は、奥さまも強烈なのよ。でも、コミュニティの絶対数が少ないから、その奥さまも大事な会合とか懇親会などに事あるごとに出て来るし、日常のショッピング先とか『ちょっと素敵だな』と思って通う飲食店とかも共通になりがち。しかもあちらが『同じ東京出身ですものね』って、こちらの苦手意識を全く感じない体でにじり寄ってくるから、いちいち疲れる。…実は向こうは『東京出身』ではないのに」

東京出身ではないとは…どういう事でしょう?

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