セレブすぎる男子の『逆コンプレックス』
映画の中の人のようなT君のセレブっぷりに驚いた私、
「すっげーセレブじゃん!私にもおごってよ!」
と冗談で言ったら「セレブじゃないけど、別にいいですよ。お好きなものをどうぞ」と普通に返されてしまい、恥ずかしくなって断りました。あげくに、酒も入ってたので私、説教しました。
「ホントにおごる、とか言わないでよ!冗談だよ?しょっちゅうこの店で会うのに、たかったりしたら、お互い楽しく飲めなくなるでしょ!いくらお金持ちでもそんなのダメだよ!」
冗談とはいえ、たかられた上に、逆ギレで説教。でも、T君はムッとするどころか……
「自分、冗談とか、感覚がめちゃんこズレてるとこがあるらしくて……」
シューン。え?ていうか……
「『めちゃんこ』って久しぶりに聞いた。古っ!」
更にツッコむ私。
堅実女子の皆様はご存知ですか?『めちゃんこ』って、1980年代に大ブームだったアニメの流行り言葉です。T君が幼児~小学生の頃に、日本のほとんどの子供が使ってた言葉。酔っ払い女に『古い』と笑われ、T君は真っ赤になりました。
「自分、日本にいなかった時期が長いから、時代が止まってるんです!流行りのドラマとかも、2~3年遅れでまとめて見てたりするから、言葉遣いとかも遅れてしまうようで……」
……なにこいつ!面白い!そして、いいヤツ!
T君が普段静かにしてたのは、どうやら、『上品で偉ぶらない』だけではなく。『セレブで帰国子女すぎる経歴で、一般的な日本の若者感覚に欠ける自分』に、逆コンプレックスを持っているようなのです。なので、自分から積極的には話さず、とんでもないセレブネタをまだまだ隠し?持っているわけなのですが……。
その後10年余の付き合いの中『はーーーーーー!? なんじゃその経歴!? 』という話がちょいちょい飛び出し、私、腰を抜かしたり、恩恵に預かったりするのです。ちなみに仲良くなったら、自社で輸入した海外の高級化粧品の「箱潰れ品」とか、いっぱいもらえました。

婚活女子のみなさん、本当に良い物件はこういったところにあるんですよ!真のセレブは地味だったりするんです。
とんでもないセレブ男子のハイスペック過ぎる過去はまだまだあった……!?衝撃の~その2~に続きます。