半ニートから高額所得者まで、常識人から異世界に住む人々まで、幅広い層が飲みに来る下北沢を中心に、「一人飲み歴10年以上」の、きたざわ御神酒(おみき)です。
長くなると色々な友人ができるところが、バーでの一人飲みの醍醐味のひとつ。そのため筆者の友人にはLGBTQとカテゴライズされる、セクシャルマイノリティーの方々が何人かいます。
少しセンシティブな話題になりますが、自分は友人だと思っているのに相手はそう思っていなかった場合、あなたは上手に切り返すことができますか?
今回は、友人の一人でレズビアンを公言しているバー友の自宅に、飲みの流れで泊まることになった際、思わぬ展開になった際の話を語ります。
セクシャリティーが多様化する現代、この記事をご覧になっている堅実女子の皆様も他人事ではないかもしれません。後編では体験談と一緒に、まさかの事態が起きたときのためのアドバイスをお伝えしたいと思います。
自分のセクシャリティーを公言するまでの葛藤を想像しよう
先日、LGBTQを扱ったテレビ番組の中でゲイの男性が「自分はゲイだと公言するタイプなんだけど、バーなんかで『ゲイです』って言うと、女性の中には『わ~!ゲイの人とお話してみたかったんです~!』と興味津々になる人がいて、モヤモヤする」と語っておられました。
「ゲイの人と話してみたい」という好奇心があるのだろうけれど、ゲイというセクシャリティーは彼という人物の一面に過ぎず、彼が世の中のゲイを凝縮した代表人物というわけでもないので、そこ一点に興味をフォーカスされる事態に疲れるのだそうです。
納得できますよね。そもそもセクシャリティーはとても個人的でデリケートな部分なので、バーで会ったばかりの人にも最初に公言するという方法をとるまでに、彼は様々な葛藤を超えて来たのではないかと想像してしまいます。
たとえば、ゲイであることを秘めているときに女性から好意を持たれて心苦しかったとか、言わないことで自分の恋愛の門戸を狭めるのが辛いなど、彼のセクシャリティーを秘め続けた際に起こりうるマイナスの出来事を想像したり、実際に経験したりして、あえて最初に公言を選択したのではないかと思います。
ただ、中には「とくに隠したくないだけ」「好奇心でそこについて質問してくる人もガンガンOK!」という、根本的に人懐っこいタイプの方も。筆者の飲み仲間・ミナちゃん(仮名・30代・保育士)が、そのタイプでした。
ミナちゃんは筆者が出会った20代の頃から、バーで初めて隣り合わせた人にもすぐに「私はレズなんだ」と公言していたのです。