コラム 【もやもや】伊藤詩織さん勝訴にホッとする女子多数、合意かそうでないかの境界線とは?~その2~

伊藤詩織さんの民事訴訟の勝訴から、一方的な勘違いからおこる性被害について考えている今週の女のもやもやセラピー。その2では、仕事関係者から性被害を受けた女性の告白を紹介します。……~その1~はコチラ

☆☆☆

「もう、何年も前の話です。外部のスタッフを含め、取材出張があったんです。出張直前までほぼ徹夜で、現地でも朝から晩まで休みなく撮影して、ようやく前半が終わったというところで、中締めのような食事会をしたんです。そのあと、宿泊していたホテルの私の部屋にみんなで集まって飲んだんですよね。なんで私の部屋だったかというと、私の部屋はミーティングルームを兼ねていたので、いちばん大きかったからです。でも私、睡眠不足がたたって、ベッドで寝てしまったんですよ。

あとから1時間くらい寝ていたことが分かったんですが、下腹部の痛みがあったんです。で、なんだろうと思って目を開けたら、スタッフのひとりが私の上にいたんですよ。詩織さんと同じ状況です。ネットニュースかなにかで初めてそれを読んだとき、自分の体験が急に思い出されて、体中の血液が一気に下に下がるような、めまいのような感覚がありました。まだ覚えている自分にゾッともしましたね。

本当に、詩織さんと同じなんですよ。最初、本当に何が起こっているのかよくわからなくて、私、相手に“何をしているんですか?”って普通に聞いちゃったんです。相手はきょとんとしているというか、ニヤニヤしているというか。ああ、今思い出しても気味が悪いですね。少し話をして、“とりあえず、自分の部屋に戻ってくれますか”と頼みました。冷静にならなくっちゃと思っていたわけではなく、混乱しすぎて普通になってしまったという感じです。

相手が部屋を出て、しばらくしたら、わーーーーーって気持ちになって、そこから大混乱でした。どうしよう、どうしようってなって、誰かと話さなかったら息絶えてしまうかもみたいになって、まだ起きているであろう別のスタッフに部屋から電話して、その人の部屋に行きました。男性なんですけど、これもね、今思うと、どうしてレイプされた直後に男の人に会うのかっていうことになっちゃうんですけど、信頼していたんですかね。振り返ってひとつひとつ検証してみると、自分でも、なんで?と思うところがたくさんあるんです。だって、私、その人の部屋で寝たんですよ。“ひとりじゃ寝られないから私が寝るまで起きてて”って言って。何様かって感じですよ(笑)。

性被害に遭ったことを公表するハードルの高さ

1 2