コラム 女性専用車両は乱れた女の園?「必要ない」と言う人へ、伝えたいこと~その1~

でもそれは、せめて昭和の男性の中だけでやってほしいのです。一般女性たちを引っ張り出してきて、「女性が女性専用車両に乗りたくない理由」といった切り口で否定されてしまうと、あたかも女性たちまでも女性専用車両が必要ないと思っているように読み取られてしまいます。そんなことが浸透して、本当に女性専用車両がなくなったら、それはとっても困るのです。女性専用車両は、どんなにポスターなどで痴漢行為をやめるよう呼びかけてもなくならない、ほかの女性が見つけて女性が注意などすると、逆恨みなどでさらなる犯罪が生まれる、という事実があって、存在するものなのです。

毎年、センター試験の時期になると、「センター当日は、試験に間に合わないとダメだから、JKを痴漢し放題」などというツイートが出回ります。実際、今年もセンター試験当日、高校3年生の女性が小田急線で痴漢行為を受け、「痴漢するために乗車した」という東大生が逮捕されたことが報道されました。通勤、通学している女性たちは、日々そういう恐怖と戦っているのです。

今回は「こんなに立て続けにテレビで特集が組まれるなんておかしい。東京2020大会を目前に、女性専用車両をなくそうという大きな力が働いているのでは」などという都市伝説が生まれるほど、女性にとってえげつない取り上げられ方でした。たしかに、来日した海外の方が女性専用車両を見たら、ピンク色だったりして特別な1車両に興味を持つでしょうし、写真などもSNSにアップするかもしれません。そして、電車内の痴漢行為がなくならない苦肉の策だということが広まって、痴漢が多い国だという風評がたてば、恥ずかしい思いをする人もいるでしょう。でもそれが事実で、そして全車両に監視カメラをつけるなど、女性専用車両以外の回避方法は予算などなどの問題で難しいのです。「痴漢はしない」という男性のご厚意(?)に甘えるしかない現状で、なくならないんだからしょうがないんです。

電車内で痴漢行為をされた9割が通報していないというデータもあるようですが、実際、「満員電車で通学、通勤しているが、一度も痴漢されたことがない」という人を探すほうが大変なほど、被害数は多いのです。男性はピンとこないのかもしれません。しない人は絶対にしないですからね。でも、する人って、逮捕されるまでずーっとやっているんですよ。その証拠として、その2では、満員電車で痴漢されたことのある女性の恐怖の体験を紹介します。その2~に続きます。

盗撮経験がある人は、スマホを向けられているだけで恐怖を感じるといいます。

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プロフィール

白玉あずき

東京都出身。清泉女子大学卒。学生時代より活字メディアに携わり、四半世紀にわたり女性のおしゃれと恋愛とダイエットについて考察、記事にする。現在は雑誌や単行本の編集、制作に加え、女性コンテンツのプロデュースやディレクションなど多分野で活動。最近の生きるテーマは社会貢献と女性支援。