今週の女のもやもやセラピーのテーマは、「結婚を“自分が好きな人” とするのと、“自分のことを好きな人”とするのとでは、どっちが幸せか」です。
そりゃ、バッチバチの両思いで、お互いが「もう、この人しかありえないー!」という感じなのが最高ですが、恋の天秤が完全に水平になるということは奇跡に近いことで、それを体感したことがある人とて、ほんの一瞬、短い期間であった……というのが人生でしょう。たいていは、「追いかける側」と「追いかけられる側」、どちらかのほうに傾いていることが多いものです。
そして、ゆらゆらしていても、傾いている状態でも、完全にどちらかが地面に付くことがなければ、「いいバランス」と評価されるものなのだと思います。
今、「パートナー(彼氏)が欲しい」「結婚したい」という気持ちを抱えつつも恋活や婚活に迷走している30代独身女性の多くが、「好きになれる人がいない」という、最初の段階でつまずいていたりします。これは、根底に「自分が好きな相手でないと、付き合っても結婚しても幸せにはなれない」という思いがあるからではないでしょうか。つまり「追いかける側」という立場です。
確かに、日々、仕事に自己啓発にと忙しい30代独身女性ですから、恋愛に割く時間も貴重。「好きでもない相手に自分の時間を費やすのはもったいない」と思ってしまうかもしれません。
だから、好きな人に出会いたい、でも、好きになれる人がいない。そうなると、「自分は本心では、恋愛したいと思ってないのではないか」などと、自分自身に対して猜疑的になって「であれば、自然と恋愛モードになるまで待てばいいか」という判断を下したりします。その一方で、「でも、人生は有限。のんびり構えていていいのかしら……」という気持ちも湧いてきて、結果、もやもやしてしまうのです。
これ、「自分が好きな相手でないとダメ、ムリ」「追いかける側でないと続かない」という初動の決めつけをなくせば、一気に解決するのではないでしょうか。
恋愛における男女の差異が語られる中で、相手に対する感情について、「男性は減点法で、女性は加算法」という話があります。これは、男性は「好き」のピークが手前にあり、そこから、どんな角度になるかは個人差だけれども、基本的には右肩下がりになり、女性の場合は逆で、右肩上がりの線を描くということです。
しばし、男性がどうだかはおいておくとして、少なくとも「好きな相手のことをどんどん好きになる」という感覚は、ピンとくる人が多いのではないでしょうか。女性は、相手のいいところを見つけやすい性質があるのでは、と思うのです。ということは、ゼロスタートでも、次第に好きになるという可能性は高いですよね。そうすれば、「自分が好きじゃなきゃダメ」という問題はなんなくクリアされるわけです。だってどんどん好きになっていけるのですから。
例えば、単に仕事でチームを組んだ相手にビジネスパートナー以上の感情が芽生えたり、キュンとしてしまうということがある人は「だんだん好きになれる」派所属だと思って間違いありません。 そう考えると、出会いの幅はどんどん広がっていくと思うのです。
では、「自分が好きな人」「自分のことを好きな人」両方受け入れられたとして、知りたいのは、「どっちの結婚のほうが幸せになれる?」です。
その2では 「私は自分が好きな人じゃなきゃ絶対ダメだと思って、大好きな人と結婚したのに……10年くらいで夫の事をどんどん嫌いになってしまった」というバツイチ女性や既婚者たちの意見を紹介します。 その2に続きます。
