コラム 「自分が好きな人」と「自分のことを好きな人」どっちの結婚が幸せ?~その2~

「結婚を“自分が好きな人” とするのと、“自分のことを好きな人”とするのとでは、どっちが幸せか」 について考えている今週の女のもやもやセラピー。その2では、既婚者、そしてバツイチの女性に聞いたご意見をご紹介します。
その1はこちら

「私は結婚するなら自分が好きな人じゃなきゃ絶対ダメだ、と思っていたタイプです。人の気持ちって移ろうものだし、他人の気持ちをコントロールすることなんてできないですよね。でも、自分のことは信じられるから。私が好きでいられる限り、なんの問題も起こり得ないし、私は自分が好きだと思った人を嫌いになるわけないって確信していて。追いかけまわして、半ば、相手が折れる形で結婚しました。

でも、なんということでしょう(笑)。結婚して10年くらいで、私が夫のことをだんだん嫌いになってしまったんですよね……。人って年を取ると、本人の“悪”の部分が増大していくんですよ。あちこち緩まって放出されちゃうんですかね。しかも、夫は私に好かれていると思っているから、限度なく垂れ流すようになって。

こっちとしては、どんどん嫌いになるし、相手はそもそも私のことを、私が自分のことを好きだから妻にしている、みたいな気持ちが前提なんですよ。こうなってくると、何かにつけ衝突するし、一緒に生活していると憎しみしか生まれないんです。

険悪な沈黙と泣きわめくケンカを経てお互いに疲れ果ててしまって、もうちょっとムリだよね、ってことになって、離婚しました。

離婚して2年になりますが、元夫は再婚しました。 ご両親の介護や自分の生活補助をしてくれる女性が、やはり必要だと考えたそうです。

私にも恋人のような存在の人がいます。仕事関係で知り合ったひとまわり下の男性ですが、コロナ禍の影響でやりとりが密になって、なんだかやけに積極的だったんですよね(笑)。気を使ってくれたり頑張ってくれたりするから愛おしくて、私もやさしい気持ちになれるんですよね。彼に対して熱烈な感情があるかといえば、ないですが、それがいいんだと思います。もともと、自分の感情を持て余すところもあって、今、穏やかでいられる自分が好き。自然と自分の目指すいい女になれているような気がするんです」 ( 44歳 ・メーカー勤務)

「夫は高校時代の同級生で、年に数回、仲間で会ったりLINEグループで繋がっているうちのひとりでした。彼が自分のことを好きなんだろうなという実感はあったのですが、私はさほどで(笑)。ちょうど、前の恋人と別れてフリーだったときに開催された飲み会で告白されたのが、付き合うきっかけでした。

結婚したのは妊娠したかもしれない、となったとき。結局、していなかったのですが、私と結婚したいと言われて。私もイヤではなかったので結婚しました。

結婚後、すぐに赤ちゃんを授かって、今はパパとママ、の状態ですが、基本的に夫は私に甘めだな、と思います。なんでも相談して意見を聞いていますが、ダメと言われたことはないです。私に気を使って我慢しているところもあるのかなぁと思うんですが、聞くと、ないよ、って言うし。私といられるだけで十分、とか言われると、私も嬉しくって、ずっとかわいくいようって思えて。なので相乗効果なのかもしれないですね」(38歳・PR会社勤務)

「今、結婚相手に求める条件に、三平とか、三安とかいうカテゴリーが出てきましたが、私は断然3高派。高収入、高学歴、高身長は譲れませんでした。

人の性格って環境で変わるじゃないですか。どんなに優しくて穏やかな人だって、例えば、事業が傾いたり、大きな投資に失敗したら安穏とはしていられないですよね。でも、学歴と身長は変わらないし。そして、 お金持ちであってほしい。 お金がないからケチケチしたり、借金して返さなかったりウソをついたりっていうさもしいことをしたりすると思うからです。

ただ、世の中をよくしようとおもって頑張ったらお金が増えちゃったっていうんじゃなくて、いわゆる立身出世タイプって、女性をトロフィーか家政婦にしか思ってない人が多い気がします。女優とか人気モデルとかキー局の人気女子アナとか以外の女性は完全に眼中にないというか。

そんな相手に挑んていったとてムダ。タワマンパーティに潜り込んだり、ギャラ飲みしたり、高収入限定お見合いクラブに入会したって、よくて数回デートできる程度。しかも、俺にはこの程度の女止まりか……というような態度をちょいちょい取られたりして、正直キツイです。そういう人に愛されて幸せな結婚したいなら、女優かモデルか局アナにならなきゃダメなので、ムリ。

なので私は、途中から高収入は自分で賄うことにしました。で、家から一歩出たら常にご機嫌でいようって決めて過ごしてたら、突然モテだして。やたらと誘われるようになったんです。

で、会話しているときに、料理も家事も普通にできるけど実は好きじゃない、自分の正義や価値観を押し付けてくる人は人としてムリ、というようなことを言いまくっていたら、“わかるー、俺も―”と言ってくれたのが今の夫です。結婚してまだ5年。長くはないですし、子どももいませんし、これからどうなるかはわかりませんが、今のところ、本当に穏やかに暮らせています」 (39歳・広告会社勤務)

☆☆☆

3人の女性のお話を紹介しましたが、キーワードは「穏やか」。敢えてそういうエピソードを選んだわけではなく、「自分のほうが好きだと、いつも、嫌われたらどうしようと緊張してしまう」「好きな人に想定外のことをされると、思いが強いだけにショックが大きい」という話もたくさん出てきたのです。もともと、世話焼きで、好きな人にはなんでもしてあげたい、という本能が備わっているのだとしたら、「好きだから」「条件がいいから」という理由だけで、それだけを望んでいるような人の面倒を見る人、になってしまうよりも、「そんなことまでしてくれて本当にありがとう!大好き!もう、生きているだけで大好き!」と思ってくれる相手のほうがいいような気がしてなりません。どうでしょうか。

「うちの両親、仲いいんだよねー」て言う娘の多くが
「うちのお父さん、お母さんのこと大好きなの」って言う。そういうことなのかもしれない。

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プロフィール

白玉あずき

東京都出身。清泉女子大学卒。学生時代より活字メディアに携わり、四半世紀にわたり女性のおしゃれと恋愛とダイエットについて考察、記事にする。現在は雑誌や単行本の編集、制作に加え、女性コンテンツのプロデュースやディレクションなど多分野で活動。最近の生きるテーマは社会貢献と女性支援。