コラム コロナ禍、独身、彼氏ナシ。30代女性が安心した暮らしを手に入れるには…【後編】

30代の独身女性の生活不安について考えている今週のもやもやセラピー。後編では、生活の不安解消のためにふたつの副業を掛け持ちしながら働いている吉野由美子さんのお話をご紹介します。

【前編】はこちら

本業の減給と副業先からの解雇通告

「昨年に引き続き、今年の冬のボーナスも支給なしとなりました。社内は、まぁ、仕方がないよねという雰囲気です。だって実際仕事していなかったんですから。でも、お金がないのは困る…。なのに、副業先の介護の会社からも“忙しいみたいだから、もう来てもらわなくても大丈夫だよ”って言われてしまいました」

紹介してくれた知人にとりなしてもらおうとするも、“遅刻とドタキャンして、しかも謝らかったらしいじゃない。私だって怒ってるよ”ってキレられたそう。

「謝ってないのはウソで、反省だってもちろんしていました。遅刻とドタキャンは本当に申し訳ないと思うけれど、私だって頑張ってたし。悔しくて泣いてしまいました」。

本業は、もともと給与が自分の期待値よりも低く、しかも激務。なのになぜその仕事にこだわっているのかと聞くと、「ほかにできることがないから。自分に自信がないんです」と言う吉野さん。「転職はもう、考えたくありません。就職面接って自分が査定されているようで本当に怖いんです。落ちれば人格全否定された気持ちになるし。今の会社に正社員でいられれば、60歳までは働けるじゃないですか」と言うけれど、終身雇用が揺らいでいる今、そこを軸にするのはあまりにも危うい気がします。

それでも、「私はもうアラフォーです。今よりいい条件で正社員になれるとは思えないんです」と言われると、軽々しく「そんなことないと思いますよ」とは言えません。

吉野さんは現在、本業に加え、雀荘の清掃は続けつつ、さらに知人の飲食店の手伝いもしています。

「掃除も好きと言いましたが、接客も嫌いじゃないんです。なので、副業はお金を稼げる趣味という気持ちで向き合っています。“このふたつはあくまでも本業の息抜き”って思い込めればやり抜けれるかなって。私、いったん始めさえすれば長く続けられるんです。なので、副業のほうは、何時に行くっていうのは緩くさせてもらって、作業が終わるまでやらせてもらう、っていう形に変えてもらいました。今のところうまくいっています」。

結婚についてはどう考えているのかと質問してみると、「ご縁があれば、という気持ちです。ただ、ひとりだって大変なのに、誰かと暮らすなんて、相手がよっぽど裕福じゃないとムリだと思います。

よく、ふたりで暮らせば固定費の削減になるとか言いますけど、それ以上に相手に気を使う負担のほうが大きいと思うんです。確かにコロナ禍の自粛で、誰にも接触せずにひとりぼっちだったのは、精神的に辛かったです。けど、それで結婚したいとは思いませんでした。ひとりの時間とスペースがないのは私にとっては苦行としか思えないので。

介護職を紹介してくれた友達とも、ギクシャクしてしまいましたが、今も親切にしてくれていますし、心配してくれる人間関係があれば、彼氏や夫がいなくても十分かなと思っています」。

☆☆☆

実際、30代の婚活ブームがある一方で「婚活中断組」も一定数います。年齢的な諦めではなく、コロナ禍で婚活を続ける間に「好きでもない人と結婚する意味ってあるのか」という気持ちになったよう。

「先輩世代には離婚している人も多く、時間とお金をかけてわざわざ結婚相手を探すことにコスパの悪さを実感。結婚って好きな人がいる人が考えればいいものなのかもと思うようになってきた」(34歳 会社員)「今は、働けるうちに仕事してお金を稼いで、その間のどこかのタイミングで恋ができればそれもよし、という気持ち」(35歳 フリーランス)など、婚活を経て、「結婚に対して吹っ切れた」という30代も少なくありません。

「結局、独身の生活って仕事中心。働くしかない。腐らず、今を一生懸命生きていれば、きっと40歳以降に輝ける女性になれるはず。そしたら年下くんにもモテたりするのでは?」(34歳 派遣)という超前向きな意見も。コロナ離婚が取り沙汰されたこともありましたが、コロナ禍は、結婚したくらいでは経済的な生活の不安は解消できない…という事実を突きつけたのかもしれません。

「働いている自分が好き」という気持ちは生活不安の緩和にも繋がっている様子。

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プロフィール

白玉あずき

東京都出身。清泉女子大学卒。学生時代より活字メディアに携わり、四半世紀にわたり女性のおしゃれと恋愛とダイエットについて考察、記事にする。現在は雑誌や単行本の編集、制作に加え、女性コンテンツのプロデュースやディレクションなど多分野で活動。最近の生きるテーマは社会貢献と女性支援。