コラム 「ずっとおひとりさま」ってどんな感じ?50歳、派遣、一人暮らしの日常【後編】

このまま“生涯おひとりさま”になったら…。30代独身女性を襲う不安を解消すべく、人生の先輩である50代女性に「どう?」を伺っている今週の女のもやもやセラピー。後半では、引き続き、派遣で働きながら一人暮らしをしている田淵優子さんのケースをご紹介します。

【前編】はこちら

お金の使い方が寂しさのバロメーターに

「周囲から“独身貴族はいいよね ” などと言われると、やはりもやもやしてしまいます。ズルを指摘されているような気がして。そうすると、こっちも、大変だよ、寂しいよ、などと言わなければならない空気になっちゃうんですよ。実際に、言うときもあるし、苦笑いで済ますときもあるけど、どっちのときも、どんよりした気分を引きずってしまいます。それが本当にいちばんイヤ(笑)」 。

ネガティブモードに陥りそうになったら、「常に、“もし、結婚していたら… ” と想像して“どっちもどっちか ” と気持ちを立て直す」という田淵さんですが、「こればっかりは、代替が思い浮かばなくて、世間に責められている気がしちゃうんですよね。そういうときって、飲み屋で深酒をしてしまったり、ネットでポチポチと、すでに大量に持っているぬいぐるみやら抱き枕やらアロマグッズやらを買ってしまうんです。とにかく癒されたいんでしょうね(笑)。

心が弱っているときにお金が減るのって、あとからダメージがじわじわくるんですよ。わかっているんですが、“今は”それをしないと苦しいっていうときは、自分を許しちゃってます。来月の元気な自分に節約を頑張ってもらおうって(笑)」

「必要なのは、夫じゃなくて友達」という気づき

「正直、家にひとりだと、休日はヒマなんです。1日だらだら寝て過ごす、というのも悪くはないんですが、それが続くと、“停滞している”という感じは否めません。なので、メリハリつけるためにも、人と会う予定を入れています。

今は、地域のヨット部に入っていて、週末、月に1~2度参加しています。仕事とかかわりのない男性と話すだけで、自分の女子力が保たれるというか、リフレッシュにもなります。

地元の同級生たちともいまだに交流があって、コロナ禍前まで毎年、春はお花見、夏は地元の夏祭りの手伝いや海水浴、冬に忘年会と新年会って、年に4~5回遊んでいて、さらに独身の友達と飲みに行ったり旅行したりってやってると、結果的に月の休日の半分が埋まるんですよね。当然、ゆっくり過ごす時間も必要だし、私にとっては、とってもいいバランスなんです。

ひとりだと、ガタガタ、グチグチいう人はいないし、気を遣うこともないので、それに甘えて部屋が散らかりっぱなしになりがちなんですが、それを解消するために、定期的に家飲みを開催しています。家族ではないけれど、“家に他人がいる状況”の疑似体験もできるので、ちょうどいいんです。他人がずっといる生活って、私はちょっとしんどいところがあるようです。

もともと、彼氏ができると、相手に依存したり要求が高くなって追い詰めるようなことを言ったりと、上手に人間関係がつくれないタイプなんです。恋愛すると幸せな時間よりイライラしたり不安になったりっていう時間のほうが多くなってしまうんだけど、どこかで正面からぶつかり合わない恋愛なんて、恋愛じゃないって思う部分もあって(笑)。そんなこともあって、私には、友達がいれば十分なんだなって、ここ4~5年で自覚しています。

だからといって、30代の独身の女性に、“結婚しない可能性も考えて、今から人間関係を作っていったほうがいいよ ” とは思いません。実際に私が30代のころの人たちと今、ほとんど付き合いがなかったりもしますし。腐らないで自然に任せておけば、なんとかなっちゃうものですよ」(50歳 派遣)

☆☆☆

「ひとりの男性と人生を共に進むよりも、4~5人のちょうどいい距離感の男性や友達と助け合いながら生きるほうが自分には合っているとわかってきた」(50歳 派遣)だったり、「結婚して家族になるにはさすがにハードルが高い、20歳年下の男性とでも遊べるって、けっこうなメリットです。あっちは、大した恋愛感情はないでしょうし、実際、お母さん的な立場にもなってしまいますが、バイタリティのある世代と接していると、自分もエネルギーがチャージされるし、気分がいい」(51歳 派遣)という意見も。みんな元気です。

「おひとりさまって意外とひとりじゃないんです」

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プロフィール

白玉あずき

東京都出身。清泉女子大学卒。学生時代より活字メディアに携わり、四半世紀にわたり女性のおしゃれと恋愛とダイエットについて考察、記事にする。現在は雑誌や単行本の編集、制作に加え、女性コンテンツのプロデュースやディレクションなど多分野で活動。最近の生きるテーマは社会貢献と女性支援。