「もう、結婚は子供を産み育てるためのもの、という古い考え自体を払拭してほしいです。確かにひと昔前はそれしかなかったんでしょうけど、今はいろんな形の結婚があっていいと思います。
私は今、婚活中なんですけど、実は“安心して一緒にいられるパートナーさえいれば、結婚しなくてもいい”とも思っているんです。年齢的にも子供は難しいだろうし、今から妊娠して産み育てる自信もないですし。
ただ、やっぱり財産分与だったり、お墓はどうするだったりを考えると、結婚するほど好きな相手だったら結婚しておいたほうが、悩んだり考えたりすることも断然減りますよね。だから、便宜上“結婚したい”って言っていますけど、事実婚的なものがもっと認められる社会になったら、私は迷わずそっちを選択します。こういう考えは身勝手だと批難されてしまうんですかね」(広告会社勤務・42歳)
「そりゃ、国の存亡のことを考えれば、そこそこ人数いないとまずいっていうことはわかりますけど、“産まないお前が悪い”的な空気を出されるのは辛いです。私だって産めるものなら産みたかったですよ、と反発心が芽生えます。
なんか、産まない女は価値なしみたいなビームをビンビン感じながら生きていくのは、イヤなものですよ。私の基本的人権は……って思っちゃいます。肩身が狭いまま一生を終えるのかな……と思うと楽しくなくなる。まぁ、しょっちゅうそんなことばっかりを考えているわけでもないんですけど」(フリーランス・44歳)
「周りがギャンギャンうるさいので、婚活中ってことにはしているんですけど、実はそれほど結婚に魅力を感じてないんですよね。彼氏がいないのは寂しいですけど、結婚って経済的なメリットがなければ、そんなにいいものじゃないですよね。
だから、今以上の生活レベルになるなら結婚もアリですが、下がるなら結婚する意味あります?それが身勝手ならそうだと思います。そんな、国のために結婚したり子供産んだりしないですよ」(金融会社勤務・38歳)
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みなさんに意見を聞いてみると、「身勝手かもしれないが、それを批判されるのは違う」という考えの人が多かったです。つまり、二階さんの「この頃は子供を産まないほうが幸せだと勝手に考える人がいる」は間違いではないけれど、「その考えを反省して、産め」ということには納得できないということです。そりゃそうです。ご意見にもあった通り、安心して産み育てられる環境をどう作ったらいいのか、とか、どんな生き方を選んでも幸福になれる権利を平等に得られるにはどうしたらいいか、とかいうところに考えを及ばせて欲しいものです。ほんと、おじいちゃんたちはわかってないなぁ……。

「古い考えに縛られたくない」と個々が思っても、ちょいちょい「それば勝手」と言われると……劣等感をもつのもしょうがないじゃないですか。