コラム 【もやもや】石原真理子の「世界初の女優兼ユーチューバーになる」は、開運改名末期症状なのか~その1~

長らく休業中だった女優の石原真理子さんが再始動するということで、週刊誌のグラビアに登場。「世界初の女優兼ユーチューバーになる」とのコメントがネットで話題になっています。

石原真理子さんといえば、かつては関東のお嬢様学校として有名な大学付属女子高在学時代に映画『飛んだカップル』でデビューし、社会派青春群像劇の名作と名高い山田太一監督の『ふぞろいの林檎たち』でヒロインを務め大人気に。当時、一世を風靡した女優さんのひとりです。

ドラマの役柄は奔放でズバズバしたもの言いのナースでしたが、ロングの黒髪に和風な美人顔は「お育ちのよさ」を感じさせ、トークバラエティーなどでみせる浮世離れした雰囲気も「さすがお嬢様」的にもてはやされていました。

最初は、非常識とも思える発言やコメントも面白がられ、愛情をもって「ぷっつん女優」などと呼ばれていましたが、しだいにそれが「奇行」と揶揄されるようになります。そうこうしている中で飛び出したのが、改名です。

どんな理由だったか忘れてしまいましたが、石原真理子さんは石原真理絵さんだった時期がありました。どうして覚えているかと言うと、「戸籍名も真理絵に変えた」ということがニュースになっていたからです。それが本当ならすごいな、けっこうなハードルを越えたんだなぁと思ったんですよね。

読み方が難解だったり、重罪犯と同姓同名だったりなど、人権や社会的権利を脅かされる場合は手続きすれば改名できることになっています。しかし石原さんの場合、名前だけを見れば、それが当てはまると思えないし、公的機関が納得するようなのっぴきならない事情があるのかな……なんて邪推さえしたものです。

とはいえ「名は体を表す」といいますし、とくに女子は幼少のころから、少女漫画の主人公やタカラジェンヌのキラキラした名前にうっとりして、「理想の名前とそれに伴うステキ人生」について激しい妄想を繰り広げる生き物です。実際に、友達同士で「私のことはこれからセイラって呼んで」「じゃあ、私はマリアで」みたいなやりとりをした経験をもっている女子も多いのではないでしょうか。思い返せばこっ恥ずかしい黒歴史ではありますが、当時は本気だったし楽しかったものです。

乙女が名前を変えたい思うのは、往々にして「名前を変えるといいことがありそう」いう期待からです。ひいては「人生が好転するに違いない」という確信です。逆にいえば、今の人生に不満があるということにほかなりません。まぁ、10代は反抗期もあいまっていろいろこじらせる世代ですし、世の中への不満や反発もあるものです。夢も見ます。

しかし、大人になって実際に戸籍名まで変えた(真偽不明)、石原真理子さんの人生は好転したのでしょうか。もちろん「さほど好転していなかったとしても、もし石原真理子のままだったら今よりもっと悪い人生だったかもしれない」というのは誰にもわからないですけれども。だって、ifの世界ですから。

ただ、筆者が今回Twitterで「世界初の女優兼ユーチューバー」のハッシュタグがトレンド入りしたと知り、その出元が石原真理子さんだと知ったとき、いちばん驚いたのは「女優兼ユーチューバーって肩書は世界初なの?」ということではなく、石原真理子さんが石原真理子さんだったことなのです。あー、真理絵から真理子に戻したんだ……と。なんか、ちょっとがっかりしたんですよね。改名への期待、破れたり……みたいな。改名ダメじゃん、みたいな。

また、名前をコロコロと変える。それは、周囲に自身の人生の否定と精神の不安定さを感じさせます。その放たれた負のオーラを浴びるのは、けっこうしんどいものです。

改名することで幸せになれるもの!?

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