コラム 【もやもや】王道朝ドラ!と好評の『まんぷく』、毒親エピソードも安藤サクラの天真爛漫演技で感動エピソードに…~その1~

『ガリレオシリーズ』や『HERO』などの脚本で知られる福田靖さんのドラマの登場人物は、いつもストーリーを動かすための装置として機能を確実に備えています。だから多少現実世界よりも強めの演出が入っていても、それはドラマだから、と受け入れなければいけません。そうでもしなければ「ドラマ」は生まれないからです。でも、福ちゃんのお母さん、なー……。

松坂慶子さん演じる三姉妹のお母さんは、現実世界であれば毒親と言われかねないレベルです。とにかくしれっと娘たちをディスります。30歳の長女に「ようやく結婚してくれた」「結婚できると思わなかった」と言ってみたり、結婚している次女には「稼ぎのない男なんかと結婚して」と言ってみたり。そして、自分の人生が不安だから、長女の夫になる人のことを「冷たい人だから結婚相手にふさわしくない」と言ってみたり、仮病を使って長女の結婚を延期させようとしたり。あげくの果てには長女が結婚してこの家を出て行ったら、お給料の少ない福ちゃんとふたりで暮らさなくちゃいけなくなるのがイヤ、と「だって、福ちゃんよ~」と全否定。自分のことしか考えていません。親としてどうなの?ですが、それでも三姉妹は、そんな母親を労わります。そして福ちゃんが、「私頑張るから!」と泣かせるセリフを言うのです。いい娘や……。

そういえば、『半分、青い。』の鈴愛のご両親は、本当に優しい人たちに描かれていました。しかし、その娘は破天荒でうかつで大嘘もつく共感度ゼロのアレ。子供がどう育つかは、親は関係ないんだなぁとしみじみと感じさせられます。しかし、これ、ドラマですから。親なんてあんなもん、となるのはちょっと困ります。普通なら、子供が病むレベルですから。ギリで「日本もひと昔前は、子供を自分の所有物のように考える親もいたけれど、平成の次の世代では、変えないとまずいよね」という警鐘となってほしいものです。それにしては三姉妹の心がキレイすぎて、反面教師にならないのが残念です。心から愛して育てても、鈴愛みたいになる娘もいる。んー、子育てって難しいですね……などと考えさせられもする『まんぷく』。初回から3話にわたる毒親ストーリーを「家族のちょっといい話」にまとめあげたのも、王道朝ドラの貫禄です。

「いい意味で予定調和だから安心して見られる」「ドリカムの曲はドラマには合ってると思うけど……これを紅白で歌うと思うと、なんか残念」その2では『まんぷく』を見ている働く30代、40代の女性に、今回の朝ドラの感想を聞きました。~その2~に続きます。

現代の溌剌さとはまたちょっと違うけれど、安藤サクラさんの18歳もそれはそれでかわいい。

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