仕事&マネー NTTがドコモを子会社にした“裏事情”って?半沢直樹にも出てきた「TOB」の意味と子会社化するワケ

先日、NTTが現在約66%の株式を保有する子会社「NTTドコモ(以下ドコモ)」の株をすべて購入し、完全子会社化することを決定しました。残り34%の株式をすべて購入した場合には4兆円以上になると考えられており、実現すると国内で行なわれたTOBとして最も規模の大きいものとなります。

今回はそもそもTOBとは何なのか、また既に子会社であるドコモをNTTが完全子会社化する意味は何なのかを考えてみたいと思います。

『半沢直樹』にも出てきたTOBとは?

先日最終回を迎えた大人気ドラマ『半沢直樹』にも、TOBが出てきました。TOBとは株式公開買い付け のことで「Take Over Bid」を略した言葉です。

ドラマを見ていた堅実女子は、「TOB」を耳にしたことがあるはず。

株式は通常、企業ごとに決められた最低単位数に基づき、投資家が市場で購入します。企業の株式を投資家がばらばらに保有しているわけですから、それらを全部買い取りたいのであれば各投資家が納得する価格で買い取らなければなりません。そのため、TOB発表時の株価よりも割り増し(プレミアム)された高い株価で買い取ることが多くなります。株を保有している投資家からすると、プレミアムが乗った高い価格で売却するチャンスとなるのです。

このように、公募によって対象となる株主から株式を購入することを「TOB」と言います。

当然、現在株式を保有している投資家は自分が売りたくなければ売る必要はないのですが、TOB後に買収された企業が上場廃止となる場合もあるためTOBに応じるかどうかをじっくり検討する必要があります。

また、買収される側の企業が買収に賛同している場合、投資家に対し株式を売却するメリットなどを説明し促すことが想定されます。このようなケースを「友好的買収」と呼びます。半沢直樹のケースは「敵対的買収」であり、買収される側の企業が納得していませんでした。敵対的買収を行なう場合には買収される側の企業が様々な手を使って抵抗しますので、成功させるのが難しくなってしまいます。

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