ネット銀行は信用できる?安全性とリスクについて
前述で紹介したように、ネット銀行の取引はすべてネット上で行われます。そのため、本当に安全なのか、預けたお金はきちんと守られるのか、など不安を持っている方も多いことでしょう。
次は、以下の3つの質問からネット銀行のリスクや安全性についてみていきましょう。
Q1. もしもネット銀行が破綻してしまったら?
ネット銀行はすべてネット上での取引になることから、万が一銀行が破綻したらお金が戻ってこないのではないか、という不安はつきものです。実際には、ネット銀行の預金は銀行が破綻しても守られます。
日本には、預金を守るための「預金保険制度」があり、ほとんどのネット銀行はそれに加入しています。
なお、この保険は銀行が加入するものであるので、銀行利用者が保険金を払う必要はありません。ただし、預金保険制度で守られる預金は、最大1,000万円と破綻する日までの利息分なので、心配な方は預金をいくつかの銀行に分けて、1金融機関の預金を1,000万円以内にしておくとよいでしょう。
Q2. 不正利用に遭った場合には補償があるの?
最近は、ネット上における不正利用などの犯罪が複雑化していることから、全国銀行協会は、ネット銀行における不正利用の損害を全額補償する取り組みを行っています。
ネット銀行に限らず、ネット上で金銭のやり取りが発生するものに関しては、不正利用などのリスクは避けられません。
しかし、ネット銀行に関しては前述のような損害に対する補償があるため、万が一被害に遭ってしまっても預金が守られる点は安心要素といってよいでしょう。
Q3. 不正利用を防ぐにはどうしたらよい?
ネット銀行を上手に利用する上で大切になってくる要素の一つがセキュリティ面です。
ほとんどのネット銀行は、セキュリティ面の強化に取り組んでおり、2段階認証やワンタイムパスワード※などを導入しています。
また、メールでID・パスワードが送られてくる際に、不正に取得されてしまうこともあるため、セキュリティ面を強化したい方は、Yahoo!メールやGmailなどのフリーメールアドレスではなく、ドコモやau、ソフトバンクなどが発行しているキャリアメールのアドレスなどを登録しておくとより安全です。
※ワンタイムパスワードとは、一回しか利用できないパスワードのことをいい、利用の際に都度メールで送られてきます

ネット銀行の上手な活用方法
ネット銀行は、取引がネット上でできてしまう便利さだけでなく、金利が高く、ポイントも貯まるなどのお得なメリットもあります。
次は、ネット銀行を安全に上手に活用していく3つのポイントを紹介していきます。
1.ネット銀行は1,000万円以内が安心
現在は、通常の銀行もネット銀行も信用においては大きな差はなく、破綻などのリスクについても同等であるといえるでしょう。
そのため、ネット銀行を利用する際には、1,000万円以内の預金にしておくことで、万が一銀行が破綻した時にも預金保険制度で預金は守られます。
2.メインバンクとサブバンクを使い分けよう
前述で破綻のリスクについて触れましたが、リスク回避と家計の管理上、銀行口座はいくつか分けて管理するのがおすすめです。
例えば、メインバンクを通常の銀行にして生活費の管理をし、サブバンクをネット銀行にして貯蓄するなど、使い分けることができます。特に、ネット銀行は金利が高いことから、貯蓄用として口座をもっておくとお得にお金を貯めることができるでしょう。
3.ネット銀行を利用してポイ活しよう
ネット銀行によっては、給料の振り込みや公共料金の引き落としなどに指定しておくと、取引のたびにポイントが付与されるものがあります。
例えば、楽天銀行は、給料振り込みを指定しておくことで、ポイントが1~3ポイント※貯まります。毎月、振り込みされるたびに自動的にポイントが貯まり続けるので、長い目で見ると非常にお得です。
このようにネット銀行を上手く活用することで家計にもプラスになるので、自分の生活スタイルに合わせて活用してみましょう。
※個々の楽天銀行の利用状況によって還元率が変わります
銀行選びは金利と手数料を重視しましょう!
ネット銀行の最大の利点は、金利の高さです。通常の銀行の金利が0.001%とかなり低めであるのに対して、ネット銀行では0.1%や0.2%といった高金利に設定している銀行もあります。
ただし、ネット銀行によって金利はまちまちであるため、銀行選びの際には、金利が高く、基本的には手数料が無料なものを選ぶようにしましょう。
文/小林 愛加