仕事&マネー 知っておくべき節税のしくみとは?所得控除を徹底解説

雑損控除

雑損控除は、地震や火災などの災害や盗難・横領などで損害があった場合に受けられる控除です。

控除の金額は以下の2つの計算で金額が大きい方となります。

例えば、災害によって住宅や家財などの損失額が80万円、保険金が15万円であった場合は以下の計算式となります。(所得金額は350万円)

・80万円(損失額)-15万円(保険金)-35万円(所得の10%)=30万円(控除額)

また、災害後に住宅の取り壊しや現状回復などで200万円かかったとすると、以下の計算式となります。

・200万円(災害関連での支出)-5万円=195万円(控除額)

上記では2つめの計算の方が控除額が大きいため、195万円が控除額として採用されます。

なお、雑損控除は、災害や盗難などによって買い直さなければならなくなった家財や生活用品の支出を支援する制度です。そのため、娯楽用品や別荘、30万円を超える貴金属・アクセサリー、商売に関するものは対象外となっているので注意しましょう。

また、雑損控除も自分で確定申告をする必要があります。

寄付金控除

寄付金控除は、国や地方団体などに寄付した場合に受けられる控除です。

控除金額は、以下の2つの計算式で金額が少ない方となります。

例えば、所得金額が350万円の人が日本赤十字社に5万円の寄付をした場合の控除額を2つの計算式にあてはめてみてみましょう。

・5万円(寄付した金額)-2,000円=4万8,000円

・140万円-2,000円=139万8,000円

上記では一つ目の計算式の方が金額が小さいため、4万8,000円が控除額となります。

なお、寄付金控除も自分で確定申告をしなければならないので、手続きを忘れないようにカレンダーに書いておくとよいでしょう。

※特定寄付金とは、国や地方団体、公益性の高い団体への寄付金のことをいいます。

生命保険料控除

生命保険料控除は、生命保険料を支払った場合に受けられる控除です。

控除の金額は、生命保険の契約時期と金額によって異なります。

【平成24年以降に契約した生命保険】

※対象は、生命保険料・個人年金保険料・介護医療保険料

【平成24年以前に契約した生命保険】

※対象は、生命保険料と個人年金保険料

社会保険料控除

社会保険料控除は、社会保険料を支払っている人が受けられる控除です。

控除金額は、1年間に支払った社会保険料の全額となります。

地震保険料控除

地震保険料控除は、損害保険にて地震保険料を支払った場合に控除の対象となります。

控除金額は、保険の金額によって決まります。

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済等掛金控除は、小規模企業共済やiDeCoなどの個人型確定拠出年金に掛金を支払った場合に適用となる控除です。

控除金額は、支払った掛金の全額となっています。

勤労学生控除

勤労学生控除は、働きながら学校に通っている人で、年間の給与所得が75万円以下・その他の所得(不動産所得など)が10万円以下である場合に受けられる控除です。

控除金額は一律27万円となっています。

なお、勤労学生控除は一定の条件をクリアした学校が対象となるため、働きながら学校に通っている方は会社に一度確認をしておくと安心でしょう。

障害者控除

障害者控除は、本人または扶養している家族が障害者である場合に受けられる控除です。

控除金額は、障害の程度によって異なります。

所得控除を活用して節税しよう

会社勤めであると毎月自動的に給料から所得税と住民税が引かれています。住民税は所得金額に関わらず税率が一律ですが、所得税は所得金額が上がれば上がるほど、税率も上がるしくみとなっています。

そのため、納税額が大きく偏って生活に負担がかからないように、さまざまな所得控除が用意されています。

ほとんどの所得控除は、会社の年末調整で手続きが完了しますが、医療費控除・雑損控除・寄付金控除の3つは自分で確定申告が必要です。

手続きの手間がありますが、この3つの控除が会社員個人ができる節税のポイントであるので、当てはまる方はぜひ確定申告をしましょう。

文/小林 愛加

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