仕事&マネー 損しないために知っておきたい!税金がかかる保険金とは?

生命保険や医療保険、自動車保険などの保険金は、万が一病気やトラブルが起きた時に給付されるものであり、実際に受け取る機会は多くはないでしょう。

そのため、保険金に税金がかかるなんて知らなかった!という方も多いのではないでしょうか。

保険金には課税されるものと非課税のものがあります。

さらに、保険の契約者・被保険者・受け取り人が誰かによってかかる税金の種類や金額も異なるため、税金で損をしてしまわないためにも、契約前に保険と税金について知っておくことは大切です。

この記事では、税金がかかる保険金とかからない保険金、損をしない保険の契約方法などについて解説していますので、保険の契約を考えている方や保険の見直しや解約を考えている方などはぜひチェックしてみてください。

保険金にも税金がかかるの!?

保険金には税金がかかるのか?

まずは、税金がかかる保険金とかからない保険金をチェックしていきましょう。

税金がかかる保険金

税金がかかる保険は、主に以下の4つがあげられます。

4つの保険金のいずれも、契約者・被保険者・受け取り人が誰かによって税金の種類が異なります。

それぞれの保険金と税金について理解しやすいように、まずは、契約者・被保険者・受け取り人とはどのような立場の人なのかを確認しておきましょう。

では、4つの保険金とかかる税金について詳しくみていきましょう。

1. 死亡保険金

生命保険には死亡保障がついているものがあり、被保険者が亡くなった後に受け取り人に支給される保険金を「死亡保険金」といいます。

死亡保険金は、契約者・被保険者・受け取り人によって、所得税・相続税・贈与税のいずれかがかかります。

それぞれの税金がどのようなケースでかかるのか以下でみていきましょう。

1. 所得税がかかるケース

まず、所得税がかかるのは契約者が受け取り人である場合です。

例えば、夫が契約者で妻が被保険者であるケースは、妻の保険料を夫が支払うような形となっています。それに加えて、妻の死亡保険金の受け取りが夫の場合は、所得としてみなされるため、所得税がかかるのです。

また、死亡保険金の受け取り方には、一時金または年金があり、一時金の場合は一時所得、年金の場合は雑所得に分類され、税金の金額が異なります。

2. 相続税がかかるケース

死亡保険金に相続税がかかるのは、契約者と被保険者が同じで、受け取り人が法定相続人である場合です。

法定相続人は、配偶者または血のつながった親族で、その中でも配偶者と子供が優先順位が一番上となっています。

また、死亡保険金の受け取りが法定相続人である場合には、遺された家族の生活を助ける意図があるため、税金の面でも優遇制度が設けてられており、500万円×法定相続人の合計が非課税となります。

3. 贈与税がかかるケース

死亡保険金に贈与税がかかるのは、契約者・被保険者・受け取り人がすべて異なる場合です。

死亡保険金の贈与税は、基礎控除の対象であることから、110万円までは非課税となっています。

2. 満期保険金

保険料の支払い期間が決まっている養老保険や学資保険などで、満期を迎えた時に、被保険者が生存している場合に支払われる保険金を「満期保険金」といいます。

満期保険金は、受け取り人が誰かによって、所得税または贈与税がかかります。

1. 所得税がかかるケース

満期保険金の受け取り人が契約者本人の場合には所得税がかかります。

満期保険金の所得税は、特別控除50万円が適用となるため、受け取る満期保険金と支払った保険料の差が50万円以内であれば所得税はかかりません。

2. 贈与税がかかるケース

満期保険金の受け取り人が契約者以外の場合は贈与税がかかります。

満期保険金の贈与税は、基礎控除の対象となっており、110万円までは非課税です。

3. 個人年金

保険会社に一定の期間保険料を支払い、指定年齢に達した時から年金として支払われる保険金を「個人年金」といいます。

個人年金は、契約者が支払った保険料を保険会社が運用して増やすしくみとなっていることから、受け取る金額が上回ることがほとんどです。

利益がでるものは収入とみなされることが多く、個人年金も同様に、課税の対象となっています。

また、個人年金は一括または年金で受け取るかを選ぶことができ、どちらかによって所得の区分と税額が変わります。

一時所得の場合は、50万円の特別控除の対象となります。

なお、契約者とは別の人が受け取り人の場合は、贈与税がかかるので注意が必要です。

4. 解約返戻金

終身保険や養老保険などで、途中解約をした際に払い戻される保険金を「解約返戻金」といいます。

解約返戻金で税金がかかるケースは、解約返戻金の金額が支払ってきた保険料よりも上回った場合です。

上回った分の金額は一時所得としてみなされることから、その分の所得税が引かれます。

ただし、50万円までは特別控除の範囲となるため、50万円以下であれば非課税となります。

上記の4つの保険金は積み立て型の保険商品であることが多く、それらには積み立て金に加えて利息がつきます。このように利息などで利益がでるものには基本的には税金がかかると覚えておくとよいでしょう。

税金がかからない保険金

税金がかからない保険金は、事故やケガ、病気、災害などでの損害に対して給付される保険金です。

・入院給付金

・手術給付金

・通院給付金

・就業不能給付金 

・がん診断一時金  など

税金で損をしない契約のポイントとは?

前述で税金がかかる保険金について解説しましたが、税金はなるべくおさえておきたいところでしょう。

そこで、税金を少しでもおさえるための2つの契約のポイントを紹介します。

1. 贈与税がかからない契約方法を選ぶ

生命保険や養老保険、学資保険の契約では、贈与税がかからない方法を選ぶのがおすすめです。

生命保険の死亡保障にかかる税金の種類は、所得税・相続税・贈与税があり、その中でも贈与税の税率が一番高く設定されています。

一方で、相続税の場合は、500万円×法定相続人が非課税となるので、3つの税金の中でも一番税金がかかりません。

そのため、生命保険の死亡保障の受け取り人は親族にしておくと税負担が軽くなります。

また、養老保険や学資保険などの満期保険金も同様で、贈与税の税率は高いため、受け取り人を契約者とした方が税金面では有利です。

ただし、受け取り人を誰にするかは家庭の事情などが関わってくるため、ご自身の状況と税金の面を考慮して、受け取り人を決めるようにしましょう。

2.個人年金は給与所得がなくなってから受け取る

個人年金の受け取り方法は、一括または年金形式から選ぶことができ、それぞれに所得税がかかります。

少しでも税金を抑えたい場合には、特別控除の対象である一括受け取りがおすすめです。

ただし、一括・年金形式どちらも、受け取る年に給与所得があると、所得の総額に対して課税がされるため、所得税が高くなる可能性が大いにあります。

なるべく税負担を抑えたい場合には、給与所得がなくなる時期を個人年金の受け取り開始時期にするとよいでしょう。

まとめ

万が一のケガや病気、死亡などに備えて加入する保険ですが、ケースによっては、支払われる保険金に税金がかかります。

特に、契約者・被保険者・受け取り人を誰に指定するのかで、税金の種類やかかり方が変わるので、少しややこしいですが、税金がかかる保険金の内容は知っておいた方がよいでしょう。

また、税金の中では贈与税が一番高い税率となっているので、これから保険に加入を考えている方はそのことをぜひ覚えておいてください。

また、すでに保険に加入している方は契約内容と受け取り人が誰になっているのか確認してみるのもよいでしょう。

文 / 小林 愛加