仕事&マネー 派遣の契約社員なのに業務がどんどん増えていく…時給交渉のマナーとは?

働く堅実女子のためのビジネスで役立つマナー、今週は本田由美子さん(仮名・経理事務・35歳)からの質問です。

「派遣会社に登録し、通信関連会社など、複数の企業で短期の契約社員として働いています。ここ数年、ほぼ同じ企業に派遣されていて、それぞれの繁忙期のヘルプ業務が基本なのですが、正社員の方々は異動などがあり、結局、いちばん業務内容を理解しているのが私という状況に。新規の派遣社員さんたちへ業務をふりわけるリーダー的な立場を任されるだけでなく、私自身の負担もどんどん増えてしまっています。なのに、時給はこの8年で50円しか上がっていないというのが不満です。時給交渉はどのようにしたらいいのでしょうか?」

即戦力を求められる契約社員は、「依頼した仕事はできて当然」という雰囲気のなか、プレッシャーを受けながら業務を行なっているという実情があります。当初は納得のいく時給であったとしても、次第に仕事内容と時給が“合わない”と感じてしまうケースもあるでしょう。しかし、“割が合わない”という言葉は、もっとも適切でありつつも、受け止める側としては気持ちいいものではないだろうという理解があります。では、なんと言えば角を立てずに時給交渉がしっかりできるのでしょうか。その言い方、マナーについて、鈴木真理子さんに聞いてみましょう。

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雇用契約は登録している派遣会社と結んでいることを忘れるべからず

契約社員には、勤務している企業に雇用されている場合と、登録している派遣会社と雇用契約を結び、企業へ派遣されている場合の2パターンがあります。相談者さんのケースは後者ですね。その場合の時給交渉は、登録している派遣会社です。派遣の契約社員でも、長くひとつの会社で業務をしていれば、そこで人間関係もできるでしょう。もちろん、業務を円滑に行なうためのコミュニケーションは重要です。しかし、それはそれ。どんなに気さくな関係ができていたとしても、業務内容や時給については、行なわないのがマナーというよりもルールです。派遣会社には、相談者さんの担当の方がいるはずです。そして、派遣先にも担当者の方がいます。すべて双方を通すのが筋です。もし、業務内容が契約時より増えるのであれば、頼まれた時点で登録している派遣会社の担当の方の名前を出して、「私にはわかりかねるので、〇〇さんに伝えていただけますでしょうか」などとその場で引き受けないのが基本です。

時給交渉は派遣会社の担当者と行なう

しかし、相談者さんの場合、現状ですでに業務が増えてしまっているとのこと。これはどうしたらいいでしょうか。もちろん、相談者さんの業務が増えていることを直接理解しているのは派遣先の現場の方でしょう。だからといって、その方に「話が違う、時給を上げてくれ」と言うのはいけません。そもそも、その人に時給を上げる権限があるかどうかも現時点ではわかりませんからね。生意気だ、だったらいらない、などと契約の継続を打ち切るという判断が下されることだってありえます。それは相談者さんの意図するところではありませんよね。スタートの時期はお互いの合意で働いているわけですから、現場がルールをわかっていないという可能性もあります。現場の人と穏便に過ごすためにも、派遣会社から派遣企業へ交渉の連絡をとってもらうのが正解です。

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