上司に対して心から尊敬できる部分を探してみよう
相談者さんは上司からの嫌なことが続いて、心が固くなってしまっているかもしれません。でも、本当に尊敬できる部分を見つけられれば、本心で褒めることもできますよね。採用の際に心理テストとして利用している企業も多い、TA心理学というものがあります。
これは、1950年代にアメリカの精神科医のエリック・バーンという人が生み出した考え方で、TAとは、Transactional(交流)analysis(分析) の略です。人の行動パターンや不快となるコミュニケーション、繰り返し起こしてしまう失敗のパターンがなぜ起こるかを分析し、相手に対する働きかけ思考と感情、そして行動について分析し、人間関係の改善に役立つとされています。
その中で、相手に対する働きかけをプラスのストローク……つまり褒めると、同じことが返ってくるといわれています。また、この思考は、人のいいところを見つけるトレーニングにもなります。交流分析を謳った自己啓発本や心理学の書籍は多くあるので、興味があれば手に取ってみるといいですよ。そうでなくても、まず心をニュートラルにして、相手の尊敬できる部分を探してみるというのはいかがでしょうか。
役職で自分がエライと思っている上司はどこにでもいる……
確かに慕ってくれる部下を好むという傾向はありますし、ちやほやしてくれない部下を生意気だという人も確かにいます。しかし、調子いい人は信用できないと思う上司も多いんです。本心を曲げてしまっては、それこそ自分を嫌いになってしまうでしょう。一方、繰り返しになりますが、心から思えることができれば嘘ではありませんよね。もし、今回それが叶わなくても、違う上司になったときに、あなたのように成果を出す部下を評価してくれるに違いありません。今の上司が嫌だからというのは、会社を辞める原因になりやすいものですが、どうか、後悔しない選択をしてください。

勘違い上司は滅んでしまえばいいのに……。