仕事&マネー 人の客を奪って売り上げトップになる同僚にイライラ…どうしたらいい?

働く女性のためのビジネスで役立つマナー。今週は三上雅美さん(仮名・アパレル会社勤務・31歳)からの質問です。

「 毎月の売り上げノルマがある対面販売の仕事をしています。接客して購入してもらえれば自分の売り上げになるのですが、購買意欲がありそうなお客さまと会話している途中から、割り込んできて奪っていく同僚がいて腹がたちます。

その同僚は、やり方がえげつないので、一緒に働いている店のスタッフにはとても嫌われているのですが、店長は“数字がよければそれでいい ” という考え方。相談しても、 “ 悔しかったらもっと自分が頑張ればいいだけ ” と言われてしまいます。私は、自分の利益のために人を蹴落としたり、人から奪ったり、競争にガツガツとする人は苦手だし、そういう人間になりたくもありません。でも、接客は好きで、この仕事も好きだから自分が辞める、という選択はないと思っています。どうしたらいいんでしょうか 」

個々の売り上げが報酬に反映されるという仕事は、やりがいを感じられる反面、現場がある種の“戦場”という様相を呈することも。「みんなで上を目指そう」という雰囲気が作りにくい人間関係がある場合、どうしたらいいのでしょうか。鈴木真理子さんに聞いてみましょう。

ガツガツ営業は「積極性」と捉えられるケースも多い

今回のご相談は、突き詰めていきますと、「ノルマのある仕事そのものは好きだけど、自分のやり方だと負けてしまう同僚がいる。なんとかしたい」ということになるかと思います。

「自分で稼いたものが報酬になる」というお仕事は、自分が立てた戦略を試せたり、日々が自身の可能性のチャレンジにもなり、達成感ややりがいがありますよね。そして相談者さんも、自分なりのやり方で、戦っていらっしゃるのだと思います。それを乱す同僚がいて、現場が混乱しているという状況が目に浮かびます。

相談者さんは、「自分の利益のために人を蹴落としたり、人から奪ったり、競争にガツガツとする人は苦手だし、そういう人間になりたくもありません」と書かれていらっしゃいますから、その同僚の方が、まさにそういうタイプだということでしょう。確かに、言葉通りに捉えると、いやな性格に思えてしまうかもしれません。

しかし、これらは、見方を変えると、「積極性がある」「チャレンジ志向である」「ガッツがある」という長所にもなるものです。どうでしょうか。採用面接の自己PRにそのまま使えそうな言葉だと思いませんか? つまり、相談者さんは、その同僚の方のキャラクターを、悪い面から見ているということになるのです。それは、「そもそも好きなタイプではない」からかもしれません。

もし、相談者さんが、感情的な好き嫌いを乗り越えて、「発想の転換」ができれば、その同僚のやり方も「仕事のスタイルの違い」として認められるのではないでしょうか。そして、改めて、ご自身のやり方で突き進んでみてはいかがでしょう。

「ガツガツ営業」が苦手なお客さまもいる

もしかしたら、相談者さんの心の中に、「“ガツガツ営業 ” をしなければ、売り上げは上がらないものなのだ」という思い込みがありませんか? そして、ご自身は「それはわかっているけれど、ガツガツ営業はしたくない」とお考えになっているような気がしてなりません。

確かに、短期的な目で見れば、貪欲に営業をしていったほうが、売り上げに繋がるケースは多いです。しかし、一方で、 相談者さんが理想とする「上品な営業」を好む人も一定数います。ぜひ、上品さを失わないていねいな接客して、ノルマを達成する方法を考えてみてください。

ていねいな接客とは、例えば、相手の立場になり、話をよく聞いたうえで、「ゆっくりご検討ください」と言葉を返す、といったことになるでしょう。たとえ、相手がその場では購入しなかったとしても、心から「ありがとうございました」とお返しするのです。

「あの人、無理やり売りつけなかったよな」ということは、ほかのお客さまだって見ています。上品な接客を好む人は、必ず相談者さんのところに戻ってくると思いますよ。

ガツガツしたくはないけどノルマ営業の仕事は好き…。

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賢人のまとめ

いわゆる“ガツガツ営業”だけが、やり方ではありません。自分が理想とする接客をしてノルマを達成する方法を見つけてみてください。ていねいな接客を好むお客さまも多いです。人間関係に惑わされず、きちんと戦略をきちんと心から臨めば、必ずお客さまには伝わりますよ。

賢人プロフィール

女子マナーの賢人鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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