コロナの影響で減った支出は「被服及び履物」「教養娯楽」「交際費」
一方、コロナの影響により減少した主な支出を見てみると、「被服及び履物」は2,228円減少、「教養娯楽」は3,178円減少しています。「その他の消費支出」も6,420円減少していますが、これは、「交際費」のようです。
デパートやショッピングセンター、映画館、アミューズメントパークなどが軒並み休業になり、イベントが相次いで中止となれば、買い物やレジャーを楽しむ機会が減るので、「被服及び履物」、「教養娯楽」は自然と減りますよね。教養娯楽の中でも今は「旅行」に行く機会がめっきり減り、宿泊料や交通費も減っているのではないでしょうか。
また、レストランや居酒屋、バーなども休業になり、外出自粛で人と会う機会も大幅に減りました。私も友達とランチをする機会や飲み会の機会がぐっと減り、私の場合は、数万円削減できています。
収入減少に備えて、支出全体の見直しと貯蓄を!
このように見てくると、コロナの影響で、平時の支出とは状況が大きく変化していることがわかりました。
「食費」や「水道・光熱費」「日用品」などの増えた支出を見直したり、固定費を削減したりすることも大切ですが、コロナの影響が長期化することを考えると、今後も「食費」や「水道・光熱費」「日用品」が増え、「交際費」や「レジャー費」が減ることが予想されます。ですから、項目ごとに見直しをするというよりは、家計全体でどのように支出の配分をするかを見直すことが大切です。
また、仮に雇用が守られたとしても、業績が悪化する企業が多くなることを想定すると、今後は収入が減少する可能性が高くなります。少なくとも今年の夏のボーナスは期待できない人がほとんどでしょう。そこで、今後に備えて貯蓄にも積極的に取り組みたいところです。
総務省の家計調査報告の消費支出を見てみると、2019年3月の支出合計は30万9,274円だったのに対し、2020年3月の支出合計は、29万2,214円でした。つまり昨年に比べると、家計全体の支出は1万7,060円減っているのです。
レジャー費や交際費が減って、削減できたお金は、今後に備えて貯蓄しておくと良いでしょう。特に貯蓄がほとんどないという人は真剣に取り組みましょう。
今回のコロナのような世界的な危機が襲ってきた時に、貯蓄があれば、精神的にも経済的にも余裕が持てます。
何か不測の事態がおきた時に緊急予備資金として、貯蓄しておきたい金額の目安は、「毎月の生活費の半年から1年分」です。
特別定額給付金10万円も貯蓄に回すなどして、早めに危機に強い家計作りをしておきましょう。

第二波、第三波が来ることも考えて、貯められるものは貯めておきましょう。