仕事&マネー 【貧困女子】40歳・現在ホームレス…「夜の街」の底辺から見た、コロナ禍の冷酷な現実~その1~

女性誌『Suits woman』で注目を集めた「貧困女子」。これは、普通の毎日を送っていたはずが、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちのエピソードです 。

島田美恵さん(仮名・40歳)は現在、住所不定無職。コロナ禍で、勤務していた夜の店の経営者と連絡が取れなくなってしまったとのこと。現在は友人の家や、知人のお店、電車の中でつかの間の睡眠を取っているといいます。

「3月までは、普通の生活をしていたんですよ。夜職ですけど。東新宿の家賃6万円のワンルームマンションに住んでおり、昼頃から起きて、居酒屋兼バーみたいな店の仕込みのバイトに行く。開店の準備手伝いをしてから、19時から歌舞伎町の接客のお店で仕事をして、夜中に帰宅。土日はたまにモデルのバイトが入ります。常勤仕事では週4で働いて、月35万円くらい稼げていた。コロナがなかったら、その生活は続いていたと思います」

状況が一変したのは、2020年3月半ばあたりから。平日はさほどでもないが、金曜日になるとさばききれなかったくらいの客が一気に消えたといいます。

「まずは、仕込みのバイトのから揚げの消費量が激減しました。私がバイトに行っていたお店は、客単価5000円程度のそこそこ安いお店で、客には若者が多かったんです。送別会関係の予約が入っていたのに、一気にキャンセル。医師がコロナのクラスターになった報道があってから、全キャンセルになりました」

大量の唐揚げ用の肉を仕込んでも、ほとんど手つかずで残っていたそう。

「店長に『どうしたんですか?』って聞いたら、コロナだという。それまでは一晩できれいになくなっていた、ポリバケツ1杯分の鶏肉が廃棄になるんですって。4月には、その店も休業になりました。『明日から来なくていいよ。ごめんね』と言われたその日、業務用食材のお兄さんが、店長に『うちもマジでヤバいんです。ハラミ肉、半額でいいので使ってくださいよ』などと言っていました」

この、仕込みのバイトは月5万円の収入になっていたそう。家賃分のお金が払えなくなるのはキツイと思い、夜の接客業の方を頑張ろうと思った美恵さんですが……。

「でも、そっちの方が目に見えてヤバくなっていった。ウチは内装がちょっと変わっているのと、ショーがあるのが売りで、インバウンドのお客さんもいたのですが、それがきれいさっぱりなくなったんです」

夜のお店は男同士の見栄の張り合いの世界。貸し切り状態では誰もお金を使わない。

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