仕事&マネー 【貧困女子】偏差値72進学校卒業、夢は村上春樹、現在月収8万円~その1~

女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは、あるときまで、普通の毎日を送っていたのに、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちの体験談。なぜそうなってしまったか、そしてその後の人生を追ったレポートです。

今回お話を伺ったのは、神社でアルバイトをしている福田真理子さん(仮名・36歳)。

彼女は神奈川県内の名門高校卒業後、中堅私立大学文学部に入学。“こんな大学に行くはずではない”という気持ちが捨てられず半年で中退。コンビニでアルバイトをしながら大学受験を3回トライするも全滅。その後、作家を志し、カルチャーセンターで小説の勉強をしていたことも。

30代後半とは思えないくらいの少女のような雰囲気が、独特の魅力を醸し出しており、白のTシャツに紺の花柄のミモレ丈スカートが、小柄な彼女によく似合います。ファッションをホメると「私の月収は8万円ですから。これは全部、近所のハードオフで100円だったんですよ」と笑う。

「生まれてからずっと、藤沢の実家から出たことがなくって。みんな知り合いだらけだから、リサイクルショップで服を買うのが恥ずかしく、いつも開店直後に行っているんです。みんな仕事をしていたり家族の世話をしているから、そんな時間に買い物なんてしないでしょ。去年までは両親が離婚していなかったから、服やバッグは親が買ってくれてたんですけど、今年3月に父(65歳)の彼女(43歳)に赤ちゃんができてしまって。彼女がどうしても産みたいって言うから離婚することになって。母が慰謝料代わりにもらった、駅からバスで10分の一戸建て(築25年)に母と猫と住んでいます。外資系メーカーに今も勤務する父は年収1千万円くらいあるんですが、私と母には生活費を7万円くらいしか送ってくれないんですよ。ひどいですよね」

福田さんは、小さい頃から勉強ができるかわいい子として有名だった。中学校までは男の子にもモテて、靴箱にはラブレターがいつも入っていた。しかし、偏差値72の進学高校に入ってから状況は一変。周りができるから成績は転落し、希望より2ランク下の大学に“やっとのこと”で合格しという。

「私、村上春樹さんが好きで、彼が卒業した早稲田大学の第一文学部で演劇を勉強するって子どものころから決めていたんですよ。だから現役で入った大学がどうしても納得いかなくて、親に無断で退学してしまったんです。“女の子は浪人しちゃダメだ”と頑なに入学を勧めた父が激怒し、私にはじめて手を上げました。父親に往復ビンタされても、どうしても早稲田大学に入りたくて、涙ながらに懇願し、予備校代を出してもらいました」

しかし、もともと頭がいい福田さんは、愚直に努力をしなければ合格しない大学受験をナメていた。要領よく勉強しようとすればするほど、合格からは遠ざかったといいます。

▶▶▶▶福田さんは何度も早稲田大学を受験しては、落ち続ける。 

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