仕事&マネー 【貧困女子】偏差値72進学校卒業、夢は村上春樹、現在月収8万円~その1~

ところで、第一志望しかうけなかったんですか?

「はい。村上春樹さんが卒業した学部以外は大学じゃないと思っていました。2浪目からはさすがに親も学費を出してくれず、バイトをしながら自宅と講習で勉強していたのですが、家で勉強って難しいですよね……だから3浪目のときも落ちてしまい、その時やっと早稲田大学を諦めることができました。

でも冷静になってみると、周りの友達は大学生活を謳歌し、就活に悩んだりしているのに、私はコンビニでバイトですからね。私より勉強ができなかった子が楽しそうにしている姿を見ると、殺意を抱きました。当時はFacebookなどのSNSがなかったからいいですが、もしあったら……と思うと、恐ろしくなります。10代は怖いものなしですから、あの時の精神状況なら何をしでかしていたか……」

 

大学受験に4回失敗した福田さんは、今度は小説家になろうと志す。

「夢は村上春樹さんみたいになることなんです。だから、村上さんがデビューした29歳までに私もデビューしようと、カルチャースクールの小説講座に通い始めました。人称の使い分け、“神の視点”(作者が登場人物を観察するときの描写法)など、先生からいろんなテクニックを学びました。ちなみに先生は30年くらい前に芥川賞の候補になった人で、すごく優しい人でした」

福田さんは大切な宝物を取り出すように、小説教室のことを語る。もしかして、その先生と恋愛関係になりませんでしたか?

「はい。初めての彼でした。私も22歳になっていて処女を持て余していたので、この人でもいいかな、と。先生は58歳で、半年ほど付き合いましたが、すごくいいカップルだったと思います。でも彼にはあまりにもお金がなくていつもワリカンでしたが、それでも楽しかった。別れたのは私から。一緒にファミレスに行ったときに、彼がテーブルのスティックシュガーを20本くらいガッとつかんでバッグに入れて持ち帰ろうとしたところを見ちゃったんです。“武士は喰わねど高楊枝”的なステキな人だと思っていたので、サッと冷め、そこから一切連絡をとっていません。

私、同世代と恋愛できないんですよ。みんなバカに見えるし、幼すぎて話ができないんです。今も10歳年上の造園会社の会社員と付き合っているんですが、もう別れたいくらい幼くて。本と言えばマンガだし、テレビばっかり見ているし……私は知的な人と恋がしたいのに、なかなか難しいですね」

hinkonn

▶▶▶▶▶福田さんの小説家修行……その後については、その2へ続く

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