仕事&マネー 【貧困女子】売春目前の私を救った、小学校の計算ドリル ~その2~

女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは、あるときまで、普通の毎日を送っていたのに、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちの体験談。
今回は脱・貧困女子に成功した専業主婦(パート勤務)・里見きらりさん(仮名・26歳)にお話を伺いました。彼女は千葉県内の定時制高校を2年で中退。ガールズバーからキャバクラへと、夜の職業を転々としていたと言います。

船橋のガールズバーではどんな仕事をしていたんですか?

「接客です。基本的に女の子はカウンターの中にいて、酔っぱらったお客様の相手をします。バカとかブスとか言われても常に笑顔で、お酒を注ぐのが仕事です。といっても、あんまりひどい人はいなくて、こっちが素直に“すごいですね~”とか言いながら、ニコニコしていれば、お客さんはかわいがってくれますから。お店が終わった後にファミレスに連れて行ってくれた人もいましたね。なんだかんだ言って、夜の仕事ってそこそこ楽しいんです。お店の女の子の人間関係も良かったですし。結局2年間そこのお店に通ってました。稼いだお金は、旅行やクラブなどに消えました。

それからは渋谷のガールズバーに行きました。そこで終わってればよかったんですけど、別のキャバから引き抜きが来て、そこに行ってからはもうさんざん。会話ができない私はバカにされる一方で。お店の人間関係もギスギスしていたし、思うようにお金が稼げなくてイライラするし……。ちょっとこの時代のことは、お酒とホストクラブにズブズブになっていて、ほとんど覚えていないんです。住んでいたのはお店の寮で、寮費や遅刻の罰金などを引かれまくって、お金が全然稼げなかったですね。

夜の仕事って、若くなければ意味がないんです。キャバは22歳で“ババア”と言われる世界。すごく旬が短いんです。23歳で4つ目のお店に転職したのですが、30歳くらいのお姉さんキャバ嬢がいて、彼女はブクブクに太って、甲高い声を出してマシンガントークするんですが、明らかにお客さんが引いている。エロ系の話をするのですが、話せば話すほど周りの空気は白けていく。そういう姿を見ていると、私もキャバをやめて昼職(昼間の仕事)に就きたいと思うようになりました。

でも、何にもできないんですよ。資格がないのはもちろんですし、事務ができないどころか、掛け算九九もできませんでしたから。漢字もほとんど読めないし書けない。それにお店への借金が70万円くらいになっていて、辞めるに辞められない。キャバから風俗店に行こうかとしたとき、比較的仲が良かったお店の女の子に相談したら、いろんな解決策を教えてくれたんです。そのひとつが、小学校の漢字の勉強をやり直すことでした。

 ▶▶▶▶▶小学生のドリルを1冊丸暗記するほど勉強して、貧困脱出の契機をつかむ

 

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