仕事&マネー 【貧困女子】東大卒女子、プライド貧乏の末路~その1~

女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは普通の毎日を送っていたのに、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちの体験談。

今回は東京大学文学部を卒業したのに臨時雇いの仕事をし、明日の生活も困るような状況になっている、小田早紀さん(32歳)からお話を伺いました。“東京大学の女性はモテない”“実は就職が厳しい”と週刊誌などで書かれていますが、ホントのところはどうなのでしょうか。

 「努力が継続できるエリート、コミュ力が高い天才肌は別として、それは事実だと思います。東京大学卒業、と一言で表しても、法学部を出て官僚になる優秀な人もいれば、ベンチャーで成功する人もいます。格差撲滅など社会的意義のある仕事をして世界的に活動する人もいれば、一方で私のように一浪して入学し、スレスレの成績で卒業する人もいます。でも社会的には文学部も医学部も、まとめて“東大卒”なんです。

私は新卒時にある中堅の出版社に入ったのですが、多くの人たちから“おおお!”と特別視されました。といっても出版社だから早稲田、慶応、明治大学出身者がうじゃうじゃいる環境ですよ。皆、スーパーマンを見るようなリアクションに、自尊心をくすぐられて、仕事を頑張ろうと思いましたね。

でもこれは言い換えれば、ちょっとした失敗も“東大卒なのにミスするなよ……”という相手の落胆につながるんですよ。私はその会社で自己啓発系の本を担当したのですが、著者の方の学歴があまり高くなかったんです。そのコンプレックスがあるからか、新人の私が何かミスをすると、逐一指摘して電話をかけてくるんです。しかもそれが長い……。あるとき、私の判断で誤字を修正したことがあったんですが“勝手に原稿を書き換えるんじゃないよ”と激怒されるなど、いじめみたいな感じになって。それが原因で、一時期パニック障害っぽくなってしまって、担当替えをしてもらったことがあります。

ほかにも、エクセルでの見積もり書がすぐに作成できない、相手が困っているときに察してサポートができない、飲み会で気が利いたことが言えない……私のように東大卒でもコミュニケーションと仕事がイマイチできない人は、相手の学歴コンプレックスの標的になりやすいですね。

当時、私が片思いをしていた30代の上司に奥さんのことを聞いたら、“女房はバカだよ。俺はね~遊ぶには頭のいいコ、結婚するなら俺と同じくらいのバカがいいんだ。頭がいい女は家庭を守ってくれないじゃないか”と言われたのです。この一言はいまでもトラウマになっています。普通の男は自分より数段下の女が理想なんですよ。特に学歴と収入は。

我ながら自分のことを可愛げがないと思います。頭は人より少しいいかもしれませんが、顔もそこそこ、常に荒れた肌、大柄な体型、自意識過剰。しかも、東大卒ということをちょっと鼻にかけている……同僚にこんな人がいたら、私はいじめるでしょうね」

▶▶▶▶小田さんはこの出版社を3年間勤めたのち、退職してしまう

 

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