どこにでもいる女性でも気が付くと、その世界の『沼』にハマってしまうケースを紹介する同シリーズ。今回お話を伺った美智子さん(38歳)は、なんとなく見始めた『機動戦士ガンダムSEED』の虜となってしまい、主人公のキラ・ヤマトに恋するまでに至ってしまいます。二次元ではあるものの理想的なカレの存在もあって、リアルの恋愛がうまくいかなかった美智子さん。~その1~はコチラ
そんな彼女の前にガンダムを語り合える男性が現れます。大学を卒業して働くようになった書店で出会ったカレとは?
はじめてのリアルカレ、趣味も同じと思っていたのに……
「そのカレは同じ職場で1つ上の先輩でした。文系なのはわかっていたのですが、持ち物や話の端々にアニメ好きがにじみ出ていて、なんとなくこの人話が合うかもと思いました」
目立ったイケメンでもないカレに対して、美智子さんは淡い親近感のような思いを募らせていったといいます。
「職場ではあまり砕けた話はしなかったのですが、飲み会などで少しずつ話をするようになって徐々に気心が知れる仲になっていきました」
ある日の飲み会で、美智子さんは壁を超えるべく仕掛けをします。それはボール型のキーホルダーにガンダムシリーズに出てくるハロというロボットの絵をマジックで書いて、カレに暗にガンダム好きをアピールするといった作戦です。
「カレはすぐにハロだって気付いてくれました。ここはイチかバチかでガンダム好きをさらりとカミングアウトしてみたんです。するとカレもガンダム好きっていうことが分かって……ようやく同志を見つけたというような気になりました」
特に燃え上がっていたわけではない美智子さんでしたが、ガンダムをはじめとするアニメを語りあえる相手も欲しいという気持ちもあったので、カレとの距離を縮めていったそうです。
「アニメイトなどのアニメグッズや書籍が置いてあるお店に連れていってというのを口実にして、カレと会う約束を取り付けました。それから徐々に二人で会う機会が増えていきました」
ところが二人は友達以上恋人未満という微妙な関係で、ずるずると月日を重ねてしまします。そしてカレとの間に決定的な溝ができ始めます。
「二人だけで会うようになって深く話をするようになってくると、カレはガンダムの中でもファーストが好きなことがわかったんです」
美智子さんによるとシリーズの最初に放送されたガンダムはファンの間ではファーストと呼ばれていて、カレもそのファーストのファンだったそうです。ちなみに初代のガンダムの放送開始は1979年、機動戦士ガンダムSEEDの放送開始は2002年と23年の間があります。