堅実女子ニュース&まとめ 暴行、性被害……壮絶な児童虐待を受けながら成長した女性の「今」~その1~

「嫁」さんが一種の「洗脳状況」から脱したきっかけは、児童相談所に連れて行ってもらったこと。

嫁「バイト先の人が、私の体のあざを見て、児童相談所に連れて行ってくれたのです。でも当時の私は大人を信じていなかった。本当のことを話したら、親に殺されると思っていました。すると、児相の先生が“大丈夫だから。あなたを絶対に保護する。信じて欲しい”と言ってくれたのです。そこから、徐々に信じられる大人がいることを、理解していったのです」

バイト先の先輩が「嫁」の身体中のあざに気づいて、児相に連れて行ってくれた。

児童相談所に行った時、「嫁」さんは16歳、自分の言葉で説明してもうやむやにされないタイミングなのもよかったのでしょうか。

嫁「子供の頃、虐待を受けて”助けてください“って言ったことがあるんですよ。でも、”家の人“(嫁さんは戸籍上の両親をそう呼んでいる)が”あら、すいません。この子が~”って言うと、その先を聞いてもらえない。そんな経験が積み重なって、何も言えなくなり、自分さえ我慢すればこの場は凌げると思うようになっていったんです。信じてもいい大人がいるなんて、思ってもいなかった。

でも、児相に行って、社会に出ると、世の中は信じられる人の方が多いとわかりました。私を面倒見てくれる先輩、認めてくれる上司、慕ってくれる後輩や部下……社会には”いい人“のほうが多かったのです」

16歳でやっと、他人から与えられる愛情を経験。

それまで、「両親」からの壮絶な暴力で、物理的に死んでもおかしくなかった「嫁」さん。食事を与えられず、殴られ、外に出され……なぜ生きられたのでしょうか。

嫁「人間の体が頑丈にできていることと、私自身に生きることへの執着心がなかったからでしょうか(笑)。生きていても死んでいてもどちらでもいいから、空腹感もわからない。親に言われたタスクをこなし、定期的に殴られていれば生命は維持できます。それ以上の欲はなかったのです」

だから、親に甘え、好きなものを買ってもらう同級生を見ても、何とも思わなかったと言います。

嫁「“家の人”と血のつながりがないとわかった8歳の頃から、”生かせていただきありがたい“と思っていました。これを”達観“ととらえる人もいますが、そうするしかなかった」

近頃は、子供達が虐待によって命を奪われる事件が後を絶ちません。街中でも、怒鳴ったり叩いたりしている親子の姿を見ることもあります。大人はどうすればいいのかを「嫁」さんに尋ねてみました。

嫁「私は子育てをしたことがないのでわからないのですが、手を上げざるを得ない状況があることはわかります。行き過ぎた行為だと思ったり、実際に子供が助けを求めてきたら、警察や、児童相談所全国共通ダイヤル189番に通報してください。親が出てきても、そこは1歩踏み出す勇気を持ち、子供を助けてほしいと思います。子供にとって、誰かに助けを求めることは、決死の覚悟でしていることですし、そこで”信じてもいい大人がいる“ことは、大きな力になるのです」

『うちの嫁は児童虐待サバイバー: 彼女の生きてきた壮絶な16年間を見てほしい』フリーダム嫁の旦那・フリーダム嫁/共著 1000円 小学館

<PROFILE>フリーダム嫁の旦那・フリーダム嫁……虐待経験者でフリーダムな行動をする「嫁」。その「嫁」の言動やエピソードをブログに書いている「旦那」。ブログやTwitterで大きな話題にとなり、書籍化される。児童虐待サバイバーとして、情報発信を続けている。ブログ:『フリーダム嫁の観察記録』http://www.freedomyome.xyz/

レイプと強制売春のトラウマ、「私はこの世にいてはいけない人物」そう思っていた「嫁」さんが、恋愛し、結婚するが……~その2~に続きます。

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