今年のビックリは韓国映画『パラサイト 半地下の家族』!第92回アカデミー賞を振り返る

今年のビックリは韓国映画『パラサイト 半地下の家族』!第92回アカデミー賞を振り返る

第92回アカデミー賞授賞式が終わりました。日本でも社会現象を巻き起こした『ジョーカー』の最多ノミネートに始まり、『マリッジ・ストーリー』『アイリッシュマン』『2人のローマ教皇』と、昨年の『ROMA/ローマ』に続いてNetflixが大躍進などなど話題も豊富だった今回。終わってみれば、韓国映画『パラサイト 半地下の家族』で大騒ぎ!となりました。ここでは作品賞に絞って振り返ります。

韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が4部門獲得!

毎年、なにかしらのビックリ!が待ち受けているアカデミー賞授賞式。それでも授賞式のオーラス、作品賞&監督賞で『パラサイト 半地下の家族』がコールされたときの驚きは、まさに鳥肌モノでした。作品賞&監督賞&脚本賞&長編国際映画賞と主要部門をかっさらい、結果的にはぶっちぎり。間違いなく、今年の台風の目となりました。

本作はカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドール受賞。すでに日本でも公開されていますから、観た人は多いかもしれません。軸となるのは半地下で生活する、全員が失業中の貧しいキム一家。長男が高台の豪邸に暮らす裕福な家族の家庭教師となったことから、その家へ“パラサイト”していくのですが、全編がもうびっくりギョーテン。笑えて、皮肉がめっちゃ効いてて、人間の恐ろしさや滑稽さ、底なしのパワーを感じさせ、オリジナルな面白さに満ちています。面白さが、非常に独創的なのです。こんな映画は、そうそう現れないでしょう

『パラサイト 半地下の家族』

『パラサイト 半地下の家族』(配給:ビターズ・エンド)
●監督:ポン・ジュノ●脚本:ポン・ジュノ、ハン・ジヌォン ●出演: ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン ほか ●公開中
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一方、授賞式前にオスカー大本命!と目されていたのは『1917 命をかけた伝令』でした。最近だと『007 スカイフォール』を手掛けたサム・メンデス監督が自身の祖父による体験談をもとに、第一次世界大戦下、あるミッションを与えられた二人の若きイギリス人兵士の一日を描きます。

なにがすごいってこの映画、撮り方がすごい。ほぼワンシーンワンカットなのです。主人公のスコフィールドとブレイクは、ドイツ軍を追撃しようと進軍中の部隊に重要なメッセージを届けるため、敵の占領地へと分け入ります。それをすべてワンシーンワンカットのように撮るので、彼らが歩く速度で塹壕や農村とつぎつぎ場面が変わり、いちど通り過ぎたところは二度と通りません。戦場ですから一見すると地味な画面ですが、これ画に映っているもの全部つくったの?しかもどうやって撮った!?と、撮影現場での底なしの手間暇を思って気が遠くなります。

しかもただ撮り方がすごいのではなく、それが物語の緊迫感を生むのに最大限に機能しているのです。つまりリアルタイムで話が進むからこそ、例えば塹壕から上官のいるテントまで歩くという時間もそのまま画面に映し出され、観客は彼らと一緒に戦場での時間の流れを体感し、自身の経験として共有することになるのです。

もし伝令が間に合わなければ、味方の1600人は恐らく全滅します。そのプレッシャーのなかで銃を持って未知である敵の占領地を歩くのですが、360度どこに敵が潜み、1分1秒どこから銃弾や爆弾や敵機が飛んでくるか分かりません。その恐ろしさよ!主人公の恐怖がそのまま、映画を観る観客の心臓音を高めます。

塹壕での様子、銃を構えての進軍、戦地に取り残された女性との出会い……とこれまで数多くの戦争映画に登場した要素が、ただリアルタイムで描くというだけで、まったく違った体験として記憶されていきます。また破壊された街がハッとする美しさを見せる映像もあって、作品としての風格はまさにオスカー級なのです。

『1917 命をかけた伝令』

『1917 命をかけた伝令』
(配給:東宝東和)●監督:サム・メンデス ●脚本:サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ ●出演:ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、ベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロングほか ●2月14日より全国ロードショー
(c)2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. AllRights Reserved.

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