母性内科・荒田尚子先生のプレコン講座8|子宮内膜症のリスクにどう備える?

母性内科・荒田尚子先生のプレコン講座8|子宮内膜症のリスクにどう備える?

コンセプション(conception)は妊娠や受胎という意味。プレ(pre)はその前という意味です。将来、妊娠するかもしれない自分のために、今から心身をケアすることが「プレコンセプションケア」です。

すべての女性に組んでもらいたいとプレコンセプションケアの第一人者、母性内科の荒田尚子先生がセミナー「日本のプレコンセプションケアを考える」で発表された内容をまとめました。

日本は体外受精大国になっています

将来の妊娠のために、母子ともに健康な出産のために、プレコンセプションケアについて紹介してきました。少子化が顕著になってひさしい日本ですが、不妊治療もかなり周知されるようになりました。ところでご存知でしょうか?日本は体外受精大国です。このグラフを見てください。

赤い棒線が体外受精などによる出生数の割合。(「日本のプレコンセプションケアを考える」セミナー資料より転載)

2006年〜2016年の体外受精などによって生まれた子の数の推移を示したグラフです。10年間でグンと伸び、2016年には総出生数に占める体外受精などによる出生数が全体の5.54%を占めています。

「今では17人に1人の人が、体外受精によって生まれています。妊娠の形が変わってきたと言えますね。日本の体外受精の実施件数は25万件ほどで、アメリカより多く、世界一です。ただし体外受精の成功率を見ると低いんですね。体外受精をする女性の年齢が高いことが要因といわれています」(荒田先生)

ところで、不妊治療を受ける人も増え続けています。不妊原因のひとつが子宮内膜症です。実は子宮内膜症になる女性も増え続けているのです。なぜでしょうか?

「現代の女性は、戦前の女性と比べると月経の数が5倍ぐらい増えています。昔は5人ぐらい出産するのが普通でした。妊娠中や母乳が出ている間は月経がありませんから、生涯の月経回数は50〜100回ぐらいなんです。しかし現代は産んでも2人ぐらい。初経が早まっていることもあって、生涯の月経回数は450回ほどです。これほど大きな差があっても、人間の体がすぐそれに対応するわけではありません。子宮内膜症になる女性が増えていますが、その要因のひとつは激増した月経の回数そのものにあるのです」(荒田先生)

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