「スゴイ!」ではなく、「おもしろそう!」と言われることを目指す
タブさん「周りに共感してもらうためには、まず自分の想いを伝え、『おもしろそう!』と相手に興味を持ってもらうことが必要ですよね。『すごいことを言っているんだろうけれど、結局何を言っているのかわからない』と思われてしまうのはもったいないです」
ーーそういうこと、よくあります。頭の中で考えていることはたくさんあるのだけれど、なかなかそれを言葉にできなかったり、そもそも自分は何をやりたいのかがわからなくなってしまったり……。
タブさん「そんな人のために、自分の考えを整理し、周りにわかりやすく伝えることができる、わくわく思考を考えたんです」
ーー◯◯思考って、いろんなところで聞きますが、どうもとっつきにくい印象です。デザイン思考や論理的思考などいろいろありますが、なんだか難しそうで……。
タブさん「思考法とは世界のあらゆることを説明するための “式” みたいなもので、基本的に引き算と割り算、掛け算の3つの数式しかないと思っています。数式といっても決して難しくはなく、誰でも使いこなすことができるものなんですよ。今回の著書は、わくわくしながら読んでもらえるような内容にしています。それまで一部の “スゴイ” 人たちしか使いこなせていなかったお堅い思考法を、すべての人たちに解き放ちたいと思っているんです。
・やりたいことが見つからない
・考えをまとめたり、周りに伝えるのが苦手
・巷にあふれる◯◯思考の本を読んでも、いまいちピンとこない
そんな人たちは、ぜひわくわく思考を試してもらいたいです」
夢は言い続ければ現実になる
タブさん「どうして思考法を身につけるのが大切かというと、思考は考えを自分の中で整理するだけでなく、相手に伝えるための共通言語だからです。周りの人に自分の想いを言い続けましょう。中には、『どうせ無理だよ』とか言ってきたり、馬鹿にしたりする人もいるかもしれません。でもいいんです、応援してくれる人が1人でもいれば。僕自身、発信が得意な方ではないのですが、周りの人たちに本を出版したいと10年間言い続けてきたら、今回実現することができたんです。
夢を言い続ければ現実になることは、いろいろなところで実証されています。例えば、全ての人や物事は6ステップ以内でつながっていて、知人の知人……と6ステップ繰り返せば世界中の人々と間接的な知り合いになることができるという研究結果もあります。つまり、周りの人に自分の想いを言い続けていれば、いつかはその実現に協力してくれる人とつながれるかもしれないということです」

今必要とされているのは、相手に勝つのではなく、味方になってもらうこと。
相手が応援してもらうためにも、自分の想いをわかりやすく整理し、伝えることが大切なのですね。
写真/黒石あみ