非常事態宣言がなされ、外出自粛がアナウンスされている東京、中小規模の飲食店などは存続のためにテイクアウトなどで何とか業態を死守しようとしています。
そして音楽業界も、新型コロナウイルスによる大きな打撃を受けている職種のひとつです。3月以降、数多くのライブやコンサートが延期や中止になっています。現在5月のイベントも開催される見通しは立っていません。
今回お話を伺ったのは、ソロのミュージシャン兼バンドのボーカルとしても活躍している36歳独身のタカさん。
細かいことを気にしなそうな、礼儀正しくフレンドリーな印象の好青年です。都内の有名私立大学を卒業後、本格的に音楽活動を始めて15年。アルバムも数枚全国リリースしており、勢力的に活動しています。
普段の生活は平均して週1回以上のライブがあり、時々地方のツアーにも行くそうです。でも、それだけでは生活できないので、某チェーン店のカフェで週3回程度のアルバイトをしています。
タカさんの場合、ライブを行なうか中止するかは個々のライブハウスの決断に委ねていました。3月までは客席に空間を作ったりして「密」を避けながらもライブを行なうところも多く、キャンセルもほとんどなかったそう。
しかし4月になり、ライブは全てキャンセル。今月の予定は、カフェのバイトのみだそうです。新型コロナウイルスによる影響についてタカさんにインタビューさせていただきました。
非常事態宣言が出ても変わらない
「今はカフェのバイト以外は家にいます。バイト先はこれでいいのかってくらい平常運転ですよ。
カフェでの変化は、座席に少し空間を持たせたことくらいですかね。
3月半ば頃は少し客数が減ったかな〜と思ったんですけど、寧ろ最近はお客さんが増えましたね。
在宅勤務になって家で仕事しづらい人が、カフェで仕事をしているっぽいです。前の日に熱が出ちゃったバイトの女の子とかも、普通に勤務してるんですよね。
勤務中はマスクは着用してるけど、これで大丈夫かなって心配になりましたね」
ライブは全てキャンセルで、日常生活に変化はあったのでしょうか?
「もともとインドア派なので、ライブとバンドの練習がなくなった以外は生活はほとんど変わらないですね。
変化といえば自宅にいる時間が増えたことくらいです。ゲームをしたり、いつもよりを掃除を丁寧にしたり、ラジオを聞いたり……。非常事態宣言が出てからもそんなに変わらない毎日なんですよ」