コラム BAが見た、女の世界|店選びに場所取り、ボスのご機嫌取り…新人美容部員は食べるのも一苦労!

はじめまして。ライターの高木沙織です。

最近、自分の年齢に自分で驚く37歳。現在はコラムやエッセイの執筆のほかに、ヨガインストラクターとして働いているのですが、「今に至るまでさまざまな職種に就いてきたな」、としみじみ……いや、感傷に浸るというよりは、「思い出すとゾクッと震える」数々の経験をしてきました。もちろん、いいことだってありましたけど……。

まずは、初めての就職先であった某外資系化粧品会社でビビりまくった“女の世界”を覗いていきましょう。

メイクが下手なのにBAになっちゃった

あれは確か私が中学生の頃。美容好きの母のドレッサーに置いてあった『シャ〇ル』のフェイスパウダーをこっそり自分の顔にはたいたとき、海外コスメ特有の大人びた華やかな香りに、「なんだ、これは!」と心をガッチリ掴まれました。それからはお小遣いを貯めてアイシャドウやリップグロスを買ったり。密やかにメイクを楽しむようになったのです。

でも、本当にその程度。奥二重の目もとはアイラインが上手く引けずにガタガタだったし、せっかくのアイシャドウだってまぶたの脂肪に埋もれてなんだか主張がない。デパートのコスメ売り場は当時の私にとって夢の国のようなキラキラした世界だったけれど、いざ足を運ぶときは、「私なんかがすみません……」って思っていましたから。

そんな私ですが、縁あって某外資系化粧品会社のBA(ビューティーアドバイザー)になったのは、短期大学を卒業して間もなく経ってから。「メイクが下手な私が!まさか!」って? ね、本人もそう思っています。

最初の就職先はBAでした。

夢の国の住人になったけれど、願いは〇〇になりたい!

メイクもまともにできない私がBAになったのだから、研修はそれはもう壮絶なものでした。居残りをして、顔の皮膚がどうにかなりそうなくらいメイクをしては落しての繰り返し。まわりのみんなの技術に追いつくためです。日々、自分のメイクをブラッシュアップする訓練をするだけではありません。研修生同士でメイクをし合うタッチアップの練習があったりと、肌を取り巻く環境は過酷そのもの。ホテルに缶詰め状態でおこなわれる約1週間の研修期間中、赤みやかゆみ、肌荒れはつきものでした。それでもなんとか、晴れて売り場に立てるようになると今度は……。

そう、“人間関係”が見えてきちゃったのです。幸いにも私が配属された店舗の上司や先輩方はサッパリ・サバサバしていて、仕事でもプライベートでもとてもよくしてくれました。

じゃあなにが問題なの?

それは、他ブランドの方々との特殊なお付き合いの仕方です。私、毎日「ひとりになりたいっ!」って強く願うようになっていましたもん。

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