どこにでもいる女性でも気が付くと、その世界の『沼』にはまってしまうケースを紹介する同シリーズ。今回の沼は、健康的なイメージのあるヨガ。『ヨガ』と聞くと、ヘルシーで健全なイメージがありますよね。
ですが、ヨガにハマる人の中には、健全とは逆の過去を持つ方や、苦しい日常をヨガで紛らわしている方も少なくないそうです。
ダイエットや運動不足の解消を目的にヨガを受ける人は多いですが、ヨガは人によっては精神的な拠りどころにもなるようです。
今回は、ヨガインストラクター歴6年のモナさん(36)にお話を伺ってみました。
依存から抜け出すためのヨガ
モナさんはバツイチで、過去にアメリカ人の男性と結婚し、ニューヨークに10年以上住んでいました。
ヨガインストラクター資格を取得したのもニューヨーク在住中で、そこでも4年ほどヨガインストラクターを務めた経験を持ちます。
モナさんは30歳の時にアメリカ人男性と離婚し、現在は東京に住みヨガを教えています。
「アメリカではヨガも日本よりずっと前から流行っていて、かなり筋トレ要素が強いパワーヨガとかも多いんです。
日本だとヨガ人口はまだ女性が圧倒的に多いですが、ニューヨークでは男性も普通に受けていました。
まわりに『1度もヨガを受けたことがない』という人を見つけるのが難しいくらい、ヨガは浸透していましたね。
ヨガに熱心にハマっている方にの中には、元ドラッグアディクトや元アルコホリック(薬物依存やアルコール依存)という人が珍しくなかったです。」
アメリカは薬物依存とかアルコール中毒とか、日本より多いイメージがありますよね。よくアメリカの映画で、依存症から立ち直るためのグループセラピーのようなシーンが出てきたり……。
「そうですよね。日本よりそういう人達が多いということもあると思います。
ヨガインストラクターの資格を取得するために数か月間、養成スクールに通って講座を受けていたのですが、一緒に通っていた人の中にも数人そのような人がいました。
男女合わせて20人くらいの生徒がいたのですが、その中の男性2人が薬物依存とアルコール依存だったと話していました。
『今はドラッグがなくても、ヨガでハイになれるんだ。ヨガで同じように楽しくなれるんだから、お金もかからないし周りに迷惑もかけないよ。』と言っていましたね。
確かにヨガは汗もかいてスッキリするし、自律神経を整える効果もあると言われていて、レッスンの後は気分が良くなるものです。
ちょっと付け加えると、ニューヨークのヨガのクラスは全体的に日本のものよりずっと運動量が多くて、筋トレ効果もかなりあるので、運動をしたあとの健全なスッキリ感みたいなのは大きいのかなと思います。
何かの依存症から立ち直る目的でヨガをしていた人は、その他にもいたかも知れません。自分からわざわざ話さないだけで。
色々な生徒さんやヨガインストラクターを見ていて思うのが、何か苦い過去を持つ人はヨガにハマりやすく、ヨガで精神的なバランスを取っているのかも知れないということです。」