新型コロナウイルス感染症対策本部で特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令。これにより、政府は「外出」「学校の休校」「テレワークの推進」を要請。家族が一緒にいる時間が長ければアラが見え、家庭不和が起こるだけでなく家族間の秘密も浮き彫りになる。
一時期、「#コロナ不倫」という言葉がSNSを賑わせた。Suits womanは、コロナ禍によって変化した夫婦関係の取材を続けている。
娘名義の貯金を200万円使い込み
中野紀美子さん(仮名・40歳・機械メーカー勤務)の夫(42歳)は、コロナ禍中に娘名義の貯金口座から200万円の使い込みをした。結婚12年目の大事件が起こった。
「それがわかったのが先週のことなんです。今、私はリモートとオフィスと半々で勤務をしています。家にいる時間が長いと、いろんな整理やメンテナンスができる。半年かけて不用品の処分をしたので、今度は家の保険や貯金を棚卸ししてまとめておこうと思って、通帳や証書を整理したんですよ。そしたら、娘名義の通帳から、200万円が引き出されていたんです」
紀美子さんは怒りに手が震え、即座に夫に連絡をした。
「夫は家電メーカーの営業職なので、電話にはすぐに出てくれます。それなのに、全く出ない。相手が無視しているって、電話越しでもわかるじゃないですか。それに、お金の疑問が解決できない不安や怒りは、時間が経つほどに爆発する。5分間で20回くらい電話をかけ続けても出ないから、会社に電話をしたんです。そしたら出た人が“今日は在宅勤務です”と言う。緊急事態宣言が明けてからは、毎日出社していたのに……」
夫は何かを隠している、と確信した紀美子さんは、それまでチェックしなかった夫のクローゼットをガサ入れする。
「私の母から“夫婦は見て見ぬふりをするのが、いい関係のコツ”などと言われていたので、夫のスマホを見たり、バッグをチェックすることはなかったんです。でも200万円がなくなっている。夫は特に趣味があるタイプではないし、お酒もそんなに飲めない。浮気をしていると確信しました」
夫の“宝物”ケースに、浮気相手からの誕生日プレゼントが入っていた