堅実女子ニュース&まとめ 40歳独身女子の新型コロナ闘病記。“鼻ほじり”が命取りに……戻らない味覚と嗅覚~その2~

白血球の数値が下がり、個室になった

入院後、病状は好転せず、投薬治療がされた。

「最初は解熱剤のみだったのですが、悪化する一方で、“もしかしたら専門病院に転院するかも”と言われました。31日は固形物が食べられなくなり、点滴と流動食に。その頃に、“レムデシビルの投薬を始めたいと思う”と言われ、強い副作用についても説明がありましたが、命に係わるよりはと、受けることにしましたのです。この薬を使うのは、現在入院中の病院では、数人目だとも言われました。お医者さんも看護師さんも親切で丁寧。ホントに頼りになって、いるだけで心強くて、元気になったら医療のために何か貢献したいと強く思いました」

白血球の数値が下がり、個室になった。

「白血球の数値が下がり、個室になりました。個室にいた人の容体が急変して、ICUに移動になったので、私が入ったのです。この病気は、悪くなる人はホントにいきなり悪くなる。“私も危ないかも”とひとり思い悩んでいたら、友人から病室にお守りが届いたんです。私の名前が入った、超有名な神社のもので、友人は関係者を通じて、祈祷の申し込みをしてくれたんだそうです。“今私ができることは神頼み。また一緒に仕事しようね”とあり、大泣きしました」

誰かが自分のために、強く祈ってくれている……そう思うことは力になり、百々子さんはこの日を境に、徐々に回復を始める。

「12月26日発症、30日に入院、31日に投薬開始、1月2日に白血球が落ち着き、4日まではボーッと過ごして熱も下がってきた。5日から流動食からおかゆになったところで気付いたのは、味覚と嗅覚が全くなくなっていること。これはかなりショックでした。いつなくなったかは、全く覚えていないのです」

ワインが好きで、自宅に大き目なワインセラーを設置している百々子さんにとっては、ショッキングな身体の変化だ。

「それどころじゃないくらい、体がきつかった。今も味覚と嗅覚はありません。でも食欲はあるから、記憶でゴハンを食べている感じ。それにあれだけ気を配っていたスキンケアも意識が至らないし、今もする気が起こらない。人間ってホントに“生きるために、生きている”んだなって」

いつ感染したか、なんとなく心当たりはあるのだという。

「あれは12月22日ごろのこと、都心の地下鉄の駅で電車を待っていた時に、シニア世代の男性が、私の近くで咳をずっとしていた。すぐに移動したら感じ悪いかな……ってそのまま5分程度立っていたんです。その後に寄ったオフィスビルのトイレで、なんだか鼻に違和感があって、洗う前の手で鼻をほじってしまったんです。たぶん、この2つが重なって、私はかかってしまったんじゃないかなと」

気を付けていても、ちょっとしたことで、新型コロナウイルスはするっと入り込んでくる。

「家にずっと籠って生活することは、私の場合は不可能でした。それでも気を付けることはできるし、発症してからも知っておいた方がいいことはたくさんありました。いちばん、大きな学びは、この国の医療従事者の皆さんのすばらしさと、笑いというものがとても大切だということ。誰にでも起こりうる新型コロナ感染……ホントに恐ろしいからこそ、絶対に勝ちたいと思います」

百々子さんは、このまま安定状態が続けば、あと5日ほどで退院。経過観察に入るという。

気が付けば、味も匂いも全くしなかったという。嗅覚と味覚の戻りは遅い傾向が強いようだ。百々子さんが看護師さんに聞いたところ、2か月以上かかっても戻らない人もいるという。

※本原稿はプライバシーに配慮して、個人が特定できないように、一部の内容を変えています。

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