2020年4月、新型コロナウイルスの流行が深刻化していた時期に、憧れの大企業・A社に転職した安井真美子さん(36歳・仮名)。
オンライン入社式や入社早々のリモートワーク……。真美子さんは正直戸惑ってしまったそう。今までの会社には“リモート”の概念がなかったからです。なかなか頭と体が慣れない日々が続きました。〜その1〜はコチラ。
今までは分からないことをすぐ隣の席の人に聞けたけど……
「4月から勤務して、リモートに慣れるのに2か月はかかりました。家で働くこと自体慣れてないのに、新たな会社のルールや仕事を覚えなきゃならないですから。今までは分からないことを隣の席の人にすぐ聞けばよかったけれど、リモートだといちいちチャットを打たなくちゃならない。それが最初はすごい面倒に思えました」
ようやくリモートの良さがわかったのは、勤務開始から2か月が過ぎた後だったそうです。
「緊急事態宣言が全面解除された後も在宅続行だったんです。この頃にはようやく自分の調子が出てきて、家で働くことに抵抗がなくなってきていました。
まず対面しないことによって、余計な無駄話とかがなくなるんですよね。脱線することがなくなるから、確かに仕事の効率はアップしたように思います。
周りに行き来する人もいないので、集中したい時はすごく良い。出社だと当たり前ですけど、いつも隣や後ろに誰かいるし、話し声が気になる時もあるじゃないですか。そういうことを気にしなくて済むのは有難いなぁと。好きなBGMをかけながら仕事をしたって咎められませんしね」
またデザイナーならではの悩みも、リモートだと解消しやすいとのこと。
「やっぱりひらめきが大事な仕事ですから、詰まるともう頭がパンパンになってしまうんです……。出社時代は息抜きにコンビニへ行く、トイレでひと息つく、といったことをしていたのですが、長時間席は外せません。詰まっても無理矢理席へ戻って、アイデアをひねり出すのが辛い時も多かったんです。リモートだとそれがないことに気付いてから、職業柄嬉しい働き方だと感じました。
何も浮かばない時は10分間YouTube観てストレッチとか、コーヒー淹れてちょっとぼーっとするとか。家だからこそできるリフレッシュ方法があるんですよね。会社で寝っ転がって体操なんかできないじゃないですか!(笑)
“仕事中にリフレッシュなんてどうなの!?”って言われちゃうかもしれないけど、勤務の8時間をずっと集中し続けるなんて難しい話。上手に肩の力を抜きながら働けるのも、リモートの魅力かもしれません」