堅実女子ニュース&まとめ 「お待ちしてます」はビジネスシーンでは稚拙な印象。類語や適した例文は?

普段何気なく使っている『お待ちしてます』は『い抜き表現』です。日常会話では許容されていますが、ビジネスシーンで多用すると相手に稚拙な印象を与えかねません。相手に待っていることを伝えるときの正しい敬語表現を紹介します。

「お待ちしてます」は「い抜き」表現

相手に『あなたを待っている』という気持ちを伝えるとき、電話やメールで「お待ちしてます」という言い方をすることがあります。ビジネスシーンや会社でも使える表現なのでしょうか?

口語では使われているがビジネスではNG

取引先や顧客に対し、電話やメールで『お待ちしてます』と言う人もいるようですが、ビジネスシーンには不適切な『い抜き表現』の一つです。

『い抜き』とは、『話してる』『探してる』『笑ってる』『やってない』といったように、本来の正しい言い方から『い』を省略した表現を指します。

友人や家族などのごく親しい間柄で使うには構いませんが、あくまでも砕けた言い方のため、ビジネスシーンでは使わないのが賢明です。目上の相手と話すときも控えた方がよいでしょう。

「お待ちしています」が正しい

『お待ちしてます』は『お待ちしています』と言うのが正解です。相手が来ることを強く希望する表現で、ビジネスシーンでは相手の来社や返事を望む際に使われます。

「ご連絡をお待ちしています」や「ご来店をお待ちしております」は、よく使われる言い回しなので覚えておきましょう。上司や同僚など、相手の立場に関係なく使うことができるのが特徴です。

目上の人に使うときの敬語表現と例文

「相手に返信をお願いしたいけれど、強引に催促するのはちょっと……」と思う場面は多いでしょう。目上の人に対しては、『返信してほしい』という気持ちをしっかり伝えつつも、失礼に当たらないよう謙遜の表現を使いましょう。

「お返事をお待ちしております」

目上の人や取引先の相手に対しては、『お待ちしております』を使いましょう。『~おります』は、いるの謙譲語『おる』に、丁寧語の『ます』を付けた丁寧な表現です。

敬語には大きく分けて『尊敬語』『謙譲語』『丁寧語』があり、謙譲語は丁寧語よりもワンランク丁寧な敬語にあたります。自分が一歩下がり、相手の立場を高める謙遜表現で、ビジネスシーンでは頻繁に用いられます。

返事を待っていることを伝える場合は「お返事をお待ちしております」または「ご連絡をお待ちしております」と表現しましょう。

「ご返信をお待ち申し上げます」

メールの締めには『ご返信をお待ち申し上げます』の一言を添えましょう。

『ご~申し上げます』は、その行為の先の人物を立てる、または相手に丁重に述べる謙譲表現です。例外もありますが、和語には『お』、漢語には『ご』が付きます。

「ご連絡のほどお願い申し上げます」「おわび申し上げます」など、伝達・依頼・謝罪などでよく使われるため、定型句で覚えておきましょう。

社内の人や近しい相手に使うと堅苦しいですが、目上の人に対して使うには適切な表現です。

返信を依頼するときの敬語表現は他にも

相手からの返信や連絡を待つときに使える敬語表現は、他にも多くあります。内容や知識を教えてほしい場合は『ご教示』という言葉を使ってもよいでしょう。

「ご連絡くださいますようお願いいたします」

『ご連絡くださいますようお願いいたします』は、相手に対する『お願い』の表現です。『ご連絡お待ちしております』 と同じようにメールの締めに使われます。

『ご連絡ください』『ご連絡願います』よりも丁寧な表現のため、目上の人や取引先に使うのに適しています。

ご連絡を『お知らせ』『ご返信』『お電話』などに変えて、さまざまなシーンで活用してみましょう。

・御社からの注文が確定次第、すぐに手配をいたします。ご返信くださいますようお願いいたします。

・来週の親睦会にぜひ参加いただきたく存じます。お忙しいところ恐れ入りますが、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。

「ご教示のほどお願いいたします」

『教示(きょうじ)』は、知識や方法などを教え示すという意味です。

『ご教示のほどお願いいたします』は、自分よりも物事をよく知っている目上の相手に対し、『どうぞ教えてください』とお願いする表現になります。書き言葉なので、メールや手紙の中で使うのが基本です。

『~のほど』は、ストレートな断定表現をやわらげる遠回しの表現です。『ご確認のほど』『ご回答のほど』『ご検討のほど』など、お願いや依頼が必要な多くのシーンで使えます。

・ご多忙中とは存じますが、操作の手順についてご教示のほどお願いいたします。
・このたびの共同プロジェクトに関して留意すべき点があれば、ご教示のほどよろしくお願い申し上げます。

会う予定があるときの丁寧な表現

相手が来社または来店する予定がある場合、「お待ちしております」と声をかけるのが通常です。目上の人や大切なクライアントに対しては、より丁寧な敬語表現を使いましょう。

「ご来場をお待ち申し上げております」

『来場(らいじょう)』とは、ある催しの場所に来ることを指します。『ご来場をお待ち申し上げております』は、主催者などが顧客に対して言う謙譲表現です。

『お待ち申し上げております』は、『待っています』の意味で使われる、とても丁寧な言い方です。

『待つ』に『お』を付けて丁寧にし、『申し上げる』でへりくだり相手に敬意を示しています。最後に『います』を丁寧にした『おります』で締めくくった表現です。

また『ご来場』は、『ご来店』『ご来社』などに言い換えることも可能です。

「お目にかかるのを心待ちにしております」

『お目にかかる』は、『会う』の謙譲表現で、目上の人に会うことを指します。ビジネスシーンでは顧客にアポイントを取った後に使うケースが多いでしょう。『お会いする』にも言い換えが可能です。

『心待ちにする』は、心の中で何かを期待して待っているときに使います。『返事が来るのを心待ちにする』『彼とのデートを心待ちにする』など、ビジネスシーン以外でも頻繁に使われる表現です。

・社員一同、木村様にお目にかかるのを心待ちにしております。
・お目にかかるのを心待ちにしております。道中お気を付けてお越しくださいませ。

「お会いできるのを楽しみにしております」

『お会いできるのを楽しみにしております』も、会いたい気持ちを伝える敬語表現です。これから会う相手にはもちろん、別れ際に『またお会いできるのを楽しみにしています』と言うこともできます。

ごく近しい相手に対しては『楽しみにしています』と伝え、目上の人に対しては『楽しみにしております』と伝えるのがよいでしょう。どちらも敬語表現ですが、丁寧語か謙譲語かの違いがあります。

また大切なシーンでは、『楽しみにしてます』と『い抜き言葉』にならないように注意が必要です。

「ぜひまたお越しください」

客人が帰る際は『ぜひまたお越しください』と伝えましょう。『お越し』は、行く・来るの尊敬語で、目上の人に対して使います。

『ください』には命令のニュアンスが含まれる点に注意が必要です。同格の相手であれば『また来てください』としても問題はありませんが、目上の人や客人にはより丁寧な『お越しください』といった表現を使うほうがよいでしょう。

まとめ

『お待ちしてます』『楽しみにしてます』は、正しい用法から『い』が抜けた『い抜き言葉』です。友達同士の会話では問題はありませんが、プライベート以外で多用するのは避けた方がよいでしょう。

ビジネスシーンにおいて、相手に待っていることを伝える場面は多くあります。『お待ち申し上げます』や『お待ちしております』など、敬語を用いた丁寧な表現を使いましょう。