堅実女子ニュース&まとめ 一人暮らしで新型コロナに感染して辛かったこと……20代販売員の感染体験記〜その1〜

山崎すみれさん(仮名・29歳)は家電量販店で販売員として働いています。コロナ禍で売り上げは急増、2020年春の緊急事態宣言中もお店は賑わいを見せていました。

「新型コロナが流行り始めた頃は売り上げが下がりました。みんな未知のウイルスは怖いし、不安が大きかったと思うんです。2020年2月~3月くらいは結構暇でしたが、緊急事態宣言が発令されてから一気に忙しくなりまして。

ほとんどの商業施設が閉まる中、路面店で開けていたからか、人がひっきりなしに来ていました。宣言中は大型家具店なども混んでいたと聞きますしね。前月のマイナスをすぐ巻き返せてしまうくらい、家電が飛ぶように売れました」

新型コロナへの恐怖と仕事への責任感の間で……

人々が娯楽を失い、少しでも快適な“おうち時間”を過ごすためにも、グレードの高い家電の購入が目立ったと語ります。

「旅行などの予定も飛んだせいか、大きめの買い物をされるお客様がたくさんいました。あとはコーヒーメーカーとか、ホームベーカリーとか、家での時間を充実させるようなアイテムの購入も通常時より多く売れました。

売上アップは有難いことですが、こんな状況ですから……。売れるのは嬉しいけれど、新型コロナのことが気になって仕方がなかったです。仕事がなくなって困る人もいる反面、私たちのような販売員は感染リスクを抱えながら働かなくてはならない。仕事がある分いいだろうと言われそうですが、いつ誰にうつされるか分からないという恐怖を毎日抱えていました」

マスクを着用しても100%感染を防ぐ方法はありません。中には新型コロナに無頓着なお客様もいて、販売員側は困惑することもあったそう。

「マスクを着けてこない人や、アルコール消毒液を使ってくれない人、その手で商品をベタベタ触られることもあり、“ここで感染者が出たら……”なんて考えたら、気が気ではなかったです」

実際に他店舗では陽性者や濃厚接触者の情報が入ってくるなど、日に日にウイルスが迫っているのを実感していたと言います。

「私の企業はテナントに入っているお店もそこそこあるので、休業中のところも多かったんです。けど路面店や地方は営業していますから、陽性者や濃厚接触者の情報が度々耳に入ってくるようになりました。朝の一括送信メールでお知らせがくるのですが、現実に直面するたびに怖くなってしまって……。でも出勤しないわけにはいかない。自分のメンタルと仕事の責任、そのバランスをうまく保つのが難しかったです。

両親や田舎の友達から“大丈夫なの?”とか、“感染したらどうするの?”と言われると複雑な気持ちになってしまい……。仕事だから行かなくてはならないし、家電量販店を全店舗閉めたら困る人だっています。自粛の間に家電や電子機器が壊れてしまったら、それこそ大変ですからね。新型コロナへの恐怖と働かなければならない現実、2つの感情がぐちゃぐちゃになっていました」

この時点ではまだ、すみれさんの勤務する店舗で感染者は出ていませんでした。しかし忍び寄るウイルスの脅威。遂に彼女もその被害者となってしまうのです――。

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